小泉純一郎(72)・細川護熙(76)両元首相が、脱原発を目指す一般社団法人『自然エネルギー推進会議』設立の意向を明らかにした。再生可能エネルギー普及の研究に加え、今秋行われる福島県知事選で脱原発候補の支援も検討している。
2014年2月の都知事選では細川護煕氏を支持
2014年2月に実施された都知事選において、「即時脱原発」を掲げる細川護煕氏の支援を表明。選挙期間中は、応援演説などを行った。細川氏が敗れた際には、「残念な結果ですが細川さんの奮闘には敬意を表します。これからも「原発ゼロ」の国づくりを目指して微力ですが努力を続けてまいります」とのメッセージを送っている。
小泉氏は、2013年11月に、日本記者クラブで行なわれた会見において、「原発ゼロ」について語り、安倍首相に向けて「首相が決断すればできる。判断力・洞察力の問題だ」と脱原発への決断を迫っていた。
■小泉氏の「脱原発発言」を受けての新聞各紙の社説(2013年10月)
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小泉氏のゼロ論 原発問題の核心ついた|
小泉氏の原発論 首相は耳傾け決断を - 毎日新聞
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小泉元首相発言 「原発ゼロ」掲げる見識を疑う - 読売新聞
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小泉会見 「原発即ゼロ」は無責任だ - 産経新聞
会見の模様(ビデオニュース・ドットコム)
11月12日、小泉元首相が日本記者クラブで講演を行った。小泉氏は、首相退任後、テレビ出演やインタビューはすべて断って来たが、講演の取材は主催者の判断に任せ、記者の参加も基本的には自由としてきたという。ことし8月、
毎日新聞の山田記者の記事をきっかけに、各メディアが一斉に自らに注目しだした、と言う。
朝日新聞の調査によると、小泉氏の主張を支持すると答えた人は、60%に上るという。
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小泉元首相の原発ゼロ主張「支持」60% 朝日世論調査 - 朝日新聞(11月12日)
講演では、強い口調で、
私の郵政民営化の時に比べれば、こんなに恵まれた環境はない。今、野党は全部脱原発、自民党も、半々だと思いますよ。楯突く議員はほんの一握り。安倍さんがゼロに方針を決めれば、推進派のマスコミの方も方針変わると思いますよ。安倍総理として国民から与え得た権力をあるべき姿に使う、こんな機会はない。殆どの国民も協力出来る体制なんですよ。提案だって野党から出てきますよ。こんな運のいい総理はいないと思いますよ。
結局は、総理の判断力、洞察力の問題だと思いますけれども、そういう方向に行ってほしいと思う
小泉氏は、「メドを付けるのが政治の役割」「方針を決めるのが政治の役割」と繰り返し述べ、改めて"原発ゼロ"を訴えた。
日中関係に関しては、自身の靖国神社参拝の経験から、以下のように述べた。
今、日中問題首脳会談ができないでいる。中国も本心では困っていると思いますよ。首脳会談したくでも、内政の事情でできないんでしょうね。
私は総理在任中、靖国神社参拝問題で一部から非難されました。マスメディアからも批判されました。私が辞めたあと、ひとりも参拝してないじゃないですか。それでも、首脳会談は一度も実現していないですよ。
尖閣問題だって、当たり前の主張をしているだけですよ。戦没者に哀悼の意を表する、そんなことを批判する国は中国・韓国以外ありませんよ。
日本の一部メディアは、ブッシュが靖国神社に行くなと言えば、小泉は言うことを聞くだろう、と書きました。私はブッシュとの会談でその話をしたんです。ブッシュは「俺はそんなこと言わないよ」と笑ってましたよ。外国の首脳で、靖国神社参拝を批判する首脳は中国・韓国以外いませんよ。日本国憲法19条で、「思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。」と明記されてるんですよ。私の靖国神社参拝を批判したのは、今でもおかしいと思っていますよ。
中国への対応は、今の安倍総理の対応で良いんですよ。政治・経済・文化・スポーツ、様々な交流を日本は積極的に求めている、常にドアは開かれている、そのうちに、首脳会談がないのは良くないな、となりますよ。会談してくれしてくれと頼まなくたって、いずれ時がくれば、"あの時も総理の参拝を批判したな、なんと大人げなかったんだ"と、恥ずかしい思いをする日が来ますよ。
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