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貸し切り高速バスの安全性をどう確保する?

議論

更新:2012年04月29日 16:22

29日、群馬県藤岡市の関越自動車道・藤岡JCT付近で大型バスが道路脇の壁に衝突し、乗客45名のうち、7人が死亡、39人がけがという事故が発生しました。

ツアーを企画した「ハーヴェストホールディングス」によると、バスは料金が1人3500円で、28日午後10時すぎに金沢駅前を出発。その後、富山県の高岡駅前でも客を乗せ、新宿駅と東京駅を経由して午前8時前に東京ディズニーランドに到着する予定になっていました。

NHKの取材に対して橋本卓也専務は「ふだんは別のバス会社に運行を依頼しているが、大型連休で客が多かったためバスを増便し、増便分の運行を今回のバス会社に依頼した。現在、社員を千葉県のバス会社に向かわせて情報を収集しているところだ。『運転手は1人』という契約だったが、法律上の問題はないと思う」と説明しています。

今回事故を起こした「貸し切りバス」は、2000年から規制緩和で参入する業者が増えて競争が激しくなり、2007年には大阪・吹田市で、スキー客を乗せたバスが運転手の過労による居眠り運転でバスが橋脚に衝突して27人が死傷したほか、2010年にも三重県から東京ディズニーランドに向かっていた夜行バスが、静岡県富士市で大型トレーラーに追突して27人がけがをしています。

この事故を受けて、バスの運行距離が670キロを超える場合は原則として交代の運転手を乗せるという指針を国土交通省が定めています。今回の事故では運行距離は670キロ未満であり、法的には運転士1人で問題はありません。

2010年、総務省が貸し切りバスの運転手にアンケートしたところ、78%が基準を超える長時間運転をするなど過酷な勤務を余儀なくされ、90%の運転手が居眠り運転や事故につながるおそれを感じる「ヒヤリ・ハット」を経験していたということです。

こうした状況をふまえ、国土交通省と日本バス協会は、運転手の休憩時間を適切に確保しているか、車両の整備状況など、貸し切りバス業者の安全性を認定して公表する制度を昨年から始めています。

しかし、全国におよそ4500社ある貸し切りバス業者のうち、認定されているのは、今年3月19日の時点で比較的規模の大きい会社を中心に222社にとどまっていて、今回事故を起こした大型バスを運行する「針生エキスプレス」(千葉県印西市)は認定されていませんでした。

依然として不透明な高速バスの安全性の確保。
みなさんはどう考えますか?

【関連記事】
関越のバス事故の根本原因

【関連サイト】
旅行会社“運転手1人の契約” - NHK NEWS WEB(4月29日 12時15分)
バス運転手“居眠りしていた” - NHK NEWS WEB(4月29日 14時40分)

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