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"更正の機会なし"…死刑判決で実名・顔写真報道、どう思う?

議論

更新:2012年02月20日 16:06


東京拘置所。被告は死刑執行まで広島拘置所で過ごすことになる。

99年の光市母子殺害事件で、殺人や強姦致死などの罪に問われた犯行当時18歳1カ月だった元少年(現在30歳)の上告審判決で、最高裁第一小法廷(金築誠志裁判長)が上告を棄却しました。これにより、被告の死刑が確定することになります。

この判決を受けて、新聞社やテレビ局などのマスコミ各社は一斉に「死刑判決が出たことで、更正の機会が無くなった」とし、これまで少年法の趣旨に沿って匿名報道を続けてきた元少年の実名を報道しました。各社は以下のように説明しています。

朝日新聞
最高裁判決で死刑が確定する見通しとなったことを受け、実名での報道に切り替えます。国家によって生命を奪われる刑の対象者は明らかにされているべきだとの判断からです。本社は2004年、事件当時は少年でも、死刑が確定する場合、原則として実名で報道する方針を決めています。
読売新聞
死刑が確定すれば、更生(社会復帰)の機会はなくなる一方、国家が人の命を奪う死刑の対象が誰なのかは重大な社会的関心事となります。このため20日の判決から、光市母子殺害事件の被告を実名で報道します。
NHK
今回の事件が、主婦と幼い子どもが殺害される凶悪で重大な犯罪で社会の関心が高いことや、判決で元少年の死刑が確定することになり、社会復帰して更生する可能性が事実上なくなったと考えられることなどから実名で報道しました。
TBS
最高裁で死刑判決が確定することによって少年法がうたう更生と社会復帰の可能性への配慮が必要なくなること、今後、誰に刑が執行されるのかが匿名であってはならないと考えることなどから実名報道に切り換えました。

実名を報じている各社の記事は以下の通りです。

■実名で報じた通信社
光市母子殺害、元少年死刑確定へ 最高裁、上告棄却 - 共同通信
母子殺害、元少年の死刑確定へ - 時事通信


■実名で報じた新聞社
光市母子殺害の元少年、死刑確定へ 最高裁、上告棄却 - 朝日新聞
光母子殺害事件、元少年の死刑確定へ…上告棄却 - 読売新聞
光市母子殺害、元少年の死刑確定へ 最高裁が上告棄却 - 日本経済新聞
最高裁が上告棄却 元少年の死刑確定へ - 産経新聞

※その他、多数の地方紙が実名報道に切り替えている。

■実名で報じたテレビ局
光市母子殺害 元少年の死刑確定へ - NHK
光市母子殺害 元少年の死刑が確定へ - 日本テレビ
光市母子殺害、大月被告の死刑確定へ - TBS
山口・光市母子殺害事件 最高裁、犯行当時18歳だった男の上告棄却 死刑確定へ - フジテレビ
元少年の死刑確定へ 山口・光市母子殺害事件 - テレビ朝日

一方、毎日新聞

毎日新聞は元少年の匿名報道を継続します。母子の尊い命が奪われた非道極まりない事件ですが、少年法の理念を尊重し匿名で報道するという原則を変更すべきではないと判断しました。  少年法は少年の更生を目的とし、死刑確定でその可能性がなくなるとの見方もありますが、更生とは「反省・信仰などによって心持が根本的に変化すること」(広辞苑)をいい、元少年には今後も更生に向け事件を悔い、被害者・遺族に心から謝罪する姿勢が求められます。また今後、再審や恩赦が認められる可能性が全くないとは言い切れません。

とし、匿名報道を継続しており、東京新聞では20日16時40分現在、実名報道は確認できません。

読者の皆様は、今回のマスコミ各社の実名公開の判断について、どう思いましたか?ご意見をお待ちしております。

■関連リンク
実名報道光市母子殺害事件 - Wikipedia

■裁判所による判決文
最高裁による破棄差戻し - 平成18年
差し戻し二審判決 - 平成20年
最高裁判決 - 平成23年

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