平野貞夫氏「小沢氏の敗北、これは日本が健全な民主主義をつくる最後のチャンス。」

放送

更新:2011年11月22日 10:36

池田:もう一度現在の話に戻しますけれど、ちょっと誤解があるにしても、壊し屋というお話がついてまわるんですけど、今後の小沢さんの見通しとして、常識的には党を割るとか新党を作るというのは難しい話だと。

平野:それは全く想定、最初からありません。何のために民主党と自由党合流して、政権交代をしたかと。政権交代をするについては国民の生活第一という理念のもとに、いろいろな問題があったかもわからないけど、マニフェストの原点を、具体論をそらあ100%守れというんじゃないですよ。原点を大事にして、それをやっぱり実現する努力をもっとしなければならないのではないかと、こういう考え方ですから。党を割るとか、出るという想定ははじめからありません。

池田:あ、そうですか。

平野:で、もともとですね。その、鳩山さんの沖縄問題、鳩山さんと小沢幹事長の政治とカネの問題で5月に入って、これでは新聞社のやる世論調査に影響されて、参議院選挙勝てないということになりましたよね。で、小沢さんの物の考え方は衆議院で多数取っても政権とっても政権交代は終わっていないという考えなんです。

池田:ほお……

平野:参議院で多数をとって、両院で多数をとって初めて政権交代は完成すると。何が何でも、あらゆるものに優先して参議院選挙に勝たなければダメだという考え。そこで5月の終わり頃、28日でしたかな。私が電車に乗っていたら電話があって、これ何としても早急に自分が辞めるけど、鳩山さんも辞めねばな、と。菅さんで挙党体制を作って、そうすれば選挙に勝てるわな。

池田:へえええ。

平野:そしたら、9月の代表選挙はしゃんしゃんでいくからと。ということで、会期末です。政治空白を作れません。瞬間的に政権交代させるには、憲法上、国会法上、選挙法上いろいろ枠がありますから、私に色々考えろということになったんです。

池田:それは、世間では鳩山さんのほうから辞めて、小沢さんよ抱き合い心中みたいなことが言われていますけど、逆だったということですか?

平野:それは、小沢さんがそういうシナリオを作って、自分を悪者にしなさい、と。鳩山さんは辞めるについては、少しはその六方を踏める場所を花道で。

池田:へえええ。

平野:いや、政治っちゅうのはそういうもんなんですよ。

池田:それは、でも記者クラブ報道には全く出てない話しですね。

平野:小沢一郎を美化することになるから。記者クラブ報道というのは分かっていても…。いつも小沢さんはそういうことをやるんですよ、大きな政変の時には。

池田:だったら、そのときに自ら、身を引かれた小沢さんがなんで今度はこういう形に?

平野:そこで、結局鳩山さんを説得するのに時間がかかって最終的に6月2日に分かった、辞めますということになって、6月2日の11時に両院議員総会をセットしましたですね。
で、小沢さんが「鳩山さんから返事があった」と私のところに電話をくれて、いわゆる憲法上のさまざまな手続き的なことを私は説明して、それで小沢さんは2日の両院議員総会で鳩山さんの辞意表明、それから一日おいて4日の午前中、両院議員総会で菅さんを選ぶ、と。すんなり、選ぶと。午後首班指名をやって、夕方内閣を作ると。こういうシミュレーションを作った。これでうまくいくと思っていたんですよ。そしたら、事実上菅さんが勝つという雰囲気がありましたからね。
そしたら2日の2時頃、小沢さんの周辺、側近から私に電話があって、小沢さんでない人たちは8日に首班指名をすると言い出した。要するに、2日に辞めるといって8日の指名ですから、一週間政治空白作るわけですよね。で、ヨーロッパの経済はギリシャ問題で混乱していますし、北朝鮮も非常に危ない問題があって、災害も起こりそう、そんなバカなことがあるかと言っているうちに、挙党体制は破れたと思ったんですよ。そしたら、菅さんは記者会見で立候補するについて、脱小沢でいくと。

池田:あ、はいはい……。

平野:要するに菅さんが小沢切りを条件に、反小沢の人たちの票に乗ったんですよ。それからこじれたんです。僕にしてみれば、全共闘の昭和40年代の内ゲバですね。それで、人のいい小沢さんは騙されたというか、クーデター起こされたようなものです。それで、枝野さんを幹事長にして、体制を作った。それでも選挙に勝てばいいんですけどね。選挙に負けるようなことばかりして、僕がみて一番おかしいのは自民党の官僚政治に戻ったでしょう。

池田:はい。

平野:そして、僕が7月の終わり頃に野中さんに会ったら、仙谷さんが相談に来ているといっていました。もうやっていることは消費税の問題もそうですし、自民党の政治そのものじゃないかと。まあ、選挙に負けて責任もとらない、その後予算の編成についても、一律10%カットと、自民党官僚政治でしょう。それで円高が起こる、株安が起こる、経済危機が起こると。これではいかんということで、ほったらかしにしたら半年持たないかもしれないけど、代表選挙という制度があるからしかるべき人間を出して、これは本来の政権交代した民主党の姿に戻さないとえらいことになる。
この次の選挙に負けるぞ、ということで小沢さんが代表選挙に候補を出そうという話になったわけです。そこで、鳩山さんが何とか挙党体制でしのげないかと。変な争いをしないようにと言って、鳩山さんが乗り出してきたんですが、これがなかなか上手くいったようで上手くいかなかった。そこで、今度の選挙はひと言で言えば、小沢さんを排除するための代表選挙なんですよ。

池田:まあ、結果的にはそうなっちゃいましたね。

平野:8月30日の夜中に鳩山、菅で記者会見して、挙党体制できますと。トロイカ+ワンで行きますと、いうことを会見して、朝になって菅さんがコロっと変った。それは小沢排除で行けということに菅さんが態度を変えた。そこで、出ざるを得なかった。場合によっては、自分が出なきゃいけないかと思いを持ちつつ、最終的に31日にそういうことになったわけですよね。

池田:うーん……。

平野:鳩山さんの顔を立てるということもあったと思いますけど、そういう体制ですから勝てたらいいが、勝てない場合もあるという想定で、少なくとも私は小沢さんにアドバイスをしましたし、政策的なことについても。この際はっきりと、政権交代をした意義と、国民の生活を守る、財政再建を大事だけど国民の生活を、苦しかったら財政再建もできないじゃないかと。ということで、代表選挙でああいう政策提言をされて、本人もこれが実現しなきゃ日本の国がめちゃくちゃになるという大きな不安を持っていた。その中で検察審査会で結論が出ないかな、どうのこうのという議論になった。

池田:そうすると、今の結果は半分折込済みだったと。そうすると、これでことを起こすということはしない?

平野:ありません。ですから、良くマスコミから、小沢さんがどうするか聞いてくるんですけど、それは小沢さんに聞いてくれと。それは私に聞くのはおかしいと。あなたはどうしたらいいと思いますか、という質問には私は答えているんです。
それは、どういうことかというと、小沢さんが代表選挙で主張した政権交代を実現した原点を実現するために最大の努力をすると。そのための政策提言をいろいろやっているわけですから、それを今後民主党政権として実現するように、政策提言をブラッシュアップして、それをことあるごとに議論して、要求をすると。そうではないと、国民は期待していますからね、ある意味で。今の政権に対して。

そして、万が一政策的なつまづきがあった場合には、小沢さんが代表選挙で主張したものを民主党の政策として採用してもらうように、皆さんと一緒に議論すると。こういう形で、政治の運営の仕方とか、いわゆる自民党のような政治をやらないとか、アメリカに対等に物を言う、追随しないと。そういうこと、姿勢を含めて、特にこの経済の活性化、地方の活性化というものを中心の政策提言と言うか、政策党内議論を当面やるべきではないかというのが私の意見なんです。

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。