佐藤知一の記事一覧

全てをスケジューリングする必要はない

前回の記事で、日本企業はしばしば、過剰に計画したがる傾向がある、と書いた。その主な理由は、先にお金の出入り(予算)を押さえておきたいためと、リスクに対する不安があるためだ。研究開発や業務改革などは、スコープ自体が柔らかくて、行うべきアクションの内容や仕事量が精度よく見積もれないのに、過剰な細部まで先に決めたがるのである。 似たような事情は、プロジェクト・スケジュールや、生産スケジュールにおいても起...

2021年07月26日 11:49

ネゴ(交渉)が苦手な人のために 〜 顧客のペインを推測する

Kさんは、わたしの大学の1年先輩である。大学院では同じ研究室で過ごした。Kさんは大手メーカーに就職し、地方の工場勤務からキャリアをはじめた。後に研究開発部門にうつり、社会人ドクターも取得したが、ある時...

2021年06月20日 17:12

管理という仕事をスケールアウトするために

あなたは、新しく開いた塾の先生だ。以前はIT業界で働いていたのだが、思うところあって脱サラし、小中校生を相手に勉強を教える、私塾を開いた。あなたは子ども好きで面倒見が良く、また以前からいろんな形で地域...

2021年03月29日 15:55

書評:「橋本治のかけこみ人生相談」 橋本治・著

「橋本治のかけこみ人生相談」(Amazon) 「橋本治のかけこみ人生相談」(honto) 「考える」ことの達人になるためには、「考える練習」が必要だ。 これはまあ、それこそ「考えてみれば」当たり前の真...

2021年03月11日 08:58

その頭の使い方は、ちょっともったいない

頭の良し悪しは、生まれつきだ、と信じる人は多い。こういう人達にとって、教育の目的とは、生徒の能力を引き出してのばす事ではなく、生まれつき高い能力を持った生徒を、選別するためにある。 ご承知の通り、受験...

2021年02月23日 16:48

ミクロな合理性を積み上げると、マクロな不合理が生まれるとき

二人組の強盗がいた。彼らはあちこちの現場で盗みを働き、世の中を荒らし回ってきたが、最後の仕上げとばかりに、「一世一代の大仕事」に取り組んだ。銀行強盗である。二人は大胆にも白昼、覆面姿で銀行に押し入り、...

2021年02月01日 10:26

リスク回避的な行動傾向は、どういうメカニズムで生じるのか

今、ここに二つの壺がある。左のツボには、白い碁石だけが入っている。右の壺には、白黒に種類の碁石が同数だけ入っていて、よく混ざり合っている。 さて、あなたが左の壺に手を入れて石を一つ取り出し、それが白い...

2021年01月17日 18:08

農業に還ろう

今回のパンデミック禍は、世界中が手こずり、当初皆が想像していたよりも、長引いている。そして、パンデミック後の「ニュー・ノーマル」どころか、5年後、10年後の社会のあり方について、あまり前向きで積極的な...

2020年09月16日 15:05

パンデミック後の『ニュー・ノーマル』の姿を考える

りんごが木から落ちるのを見て、ニュートンは万有引力の法則を思いついた、という有名な逸話がある。17世紀中盤のことだ。ところで、ケンブリッジ大学の多忙な研究者だったはずのアイザック・ニュートンは、なぜ、...

2020年07月01日 12:17

危機対応のマネジメントをダメにする『政治主義』とは何か

前回の記事(「危機なんて、ほんとに管理できるのか?ーー現場感覚という事」 2020-03-16)では、事前対策的なリスク・マネジメントと、事後対応的な問題管理(イシュー・マネジメント)は、全く別のも...

2020年03月25日 14:23

危機なんて、ほんとに管理できるのか?ーー現場感覚という事

わたしのこのサイトでは、管理という言葉を極力使わないようにしている。このことはすでに何回か書いたので、あまり詳しくは繰り返さないが、日本語の管理に対応する英語は、Management, Control...

2020年03月16日 12:24

危機なんて、ほんとに管理できるのか?

「あなたは世の中には大きな運・不運があると思いますか?」これまで学生や社会人、そして勤務先の後輩たちなど、それなりに大勢の人々に対して、リスク・マネジメントの講義をしてきた。その説明の最初に、いつも問...

2020年03月09日 10:15

「不安」の季節を生きのびて

大学の1年生を、じつは2回やった。理由は、成績不良である。理系の学部に入学したが、教養課程の理系の授業で落ちこぼれたのだ。成績表には、「不可」がいくつも並んだ。 前期後期を平均すると、かろうじて進級で...

2020年03月04日 09:40

プロジェクトの生産性と着地点を測るには

2015年7月、東芝は過去7年間に渡って、「不適切会計」で1500億円以上も利益をかさ上げしてきた、という第三者調査委員会の報告を公開した。これに伴い、田中社長を始め、歴代3社長が退任。日本の産業史上...

2020年02月19日 10:37

進捗率を何で測るか? −−情報処理技術者試験の問題より

仕事の進捗(しんちょく=進み具合)を何で測り、どう数値化するか。これはいつも悩ましい問題である。「プラント・エンジニアリング会社のように、物理的に目に見えるモノを作っている分野は、数量が測りやすいから...

2020年02月09日 17:20

クリスマス・メッセージ:名前を持つ存在として

Merry Christmas! 少し前のことだが、ある打合せで、システム利用者のマスタをどう設計するか、の議論になった。個人を特定するために、まず各人にユニークなキーとなるIDを振る。それから主要な...

2019年12月23日 10:47

書評:「風のシカゴ」 中津燎子・著

「風のシカゴ」(Amazon) 近くのJRの駅で、ラグビー・ワールドカップ観戦帰りの客と鉢合わせになった。外国人も半分以上いる。駅員さんたちは必死になって、メガホンや構内アナウンスでお客を誘導して...

2019年11月03日 10:39

マネジメント・テクノロジーの領域を知ろう

本サイトの主要なテーマは、(知らなかった人もいるかもしれないが)『マネジメント・テクノロジー』である。マネジメントと言う仕事には技術があって、学ぶこともできるし、蓄積したり磨いたり、人に伝えることもで...

2019年10月06日 16:34

ミニレビュー:ポータブル・オルクハンガー

以前も書いたことだが、冷房が苦手である。若い頃に、南国に1年ほど暮らしたことがあったが、その時に冷房病にかかってしまった。それ以来、体温調節の機能が低下したらしい。もともと汗かきの方だったが、冷房の効...

2019年08月19日 12:44

敗北から何を学ぶか 〜 その2・結果よりもプロセスに学べ

--敗北から学ぶために必要な方法にも、いくつかある。ここでは4つぐらいあげようか。まず第一に、勝敗の結果だけではなく、プロセスと中間目標を設定しておく。本当はこれは、戦う前に、やっておく必要がある。そ...

2019年08月11日 10:48

モチベーション重視という名の危険思想

息子がまだ小さかった頃、幼稚園でお泊まり会というのがあった。みんなで先生と一緒に、一晩、幼稚園でお泊まりをする。それだけの行事だ。だが、親元を離れたことがない幼児たちにとっては、一大試練だった。息子も...

2019年07月14日 13:29

センスのある人と、「カッコいい」で動く人

美意識ということこのとろこしばらく、ガラにもなく「美意識」ということについて考えていた。きっかけは、システム・モデリングである。モデリングという仕事には、サイエンスの部分とアートの部分がある。対象を分...

2019年07月01日 13:57

感情のマネジメントとは、どういう事を指すのか

夜中に目が覚めて、しばらく眠れなくなった。仕事の多忙で、身体は疲れているはずだ。なのに、うまく眠れないまま、いつの間にか、ある問題状況について考え始めていた。最近起きた、ひどくイライラするトラブルだ。...

2019年04月28日 09:53

パン屋問題の解決、または中小製造業の生き残る道

あなたは町のパン屋さんである。以前は都会でエンジニアとして働いていたのだが、やむを得ぬ事情で郷里のパン屋を継ぐことになった。店は昔ながらの商店街にあり、店の奥では職人が小さな工場(こうば)でパンを焼い...

2019年03月24日 14:35

ひとはなぜ、同じ話を繰り返すのか

10代の頃読んだスタインベックの短編に、同じ話を孫たちに何度も繰り返すお爺さんの物語があった。西部開拓時代の生き残りであるこの老人は、駅馬車がインデアンの攻撃にあった時、どう防ぐかという持論を、たまに...

2018年12月20日 18:32

なぜエレベーターは(そして仕事も)、一度にまとまって来るのか

デパートに買い物に行った。行きたい階は、上の方だったから(なぜ男性用のフロアはいつも上階にあるのだ)、エスカレーターだと時間がかかって面倒そうだ。エレベーターにしよう、と決めた。ところがエレベーターの...

2018年12月06日 10:03

コンサルタント嫌い、について : タイム・コンサルタントの日誌から

ジェラルド・M・ワインバーグが今月初めに亡くなった。享年84歳。’97年にコンピュータ殿堂入りを果たした彼は、物理学博士で元IBMの技術者だが、むしろコンサルタント兼エッセイストとして知られる。機知に...

2018年08月29日 18:23

人が働く場としての工場

「あんな人の使い方をすべきではないな。」駐車場を出たとき、車の後ろの席で、P社の社長はそうつぶやいた。わたしは関西にあるPという株式会社を訪問して、工場を見学させていただき、そこの社長さんと何人かの方...

2018年02月07日 13:54

サービス業の生産性と、プロ意識との関係について

久しぶりに首都圏に大雪が積もったので、いつもより朝早く起きだして、家の前の雪かきを、ささやかながら行った。既に空は晴れ上がって、少し働くと汗が出る。「雪の明日は裸で洗濯」と言う諺を思い出した。東京の下...

2018年01月25日 08:26

クリスマス・メッセージ:サンタは存在するか?

Merry Christmas !!白髪。白い頬髭。男性。年齢は70歳以上かと思われる。白色人種だが、赤ら顔。真っ赤なウールの外套と帽子をかぶっていることが、目立った特徴である。職業、住所は不詳。ただ...

2017年12月25日 09:20

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