名取宏(なとろむ)の記事一覧

イソジンうがいで新型コロナの重症化予防という話はどうなったか追いかけてみた

2020年8月の会見「うそみたいな本当の話」新型コロナウイルス感染症の第四波の真っ最中で、とくに大阪府は厳しい状況だ。大阪と言えば、昨年2020年8月に大阪府吉村洋文知事が会見で「うそみたいな本当の話をさせていただきたい。ポビドンヨードを使ったうがい薬、目の前に複数種類ありますが、このうがい薬を使って、うがいをすることでコロナの陽性者が減っていく」と述べた。また、接待を伴う飲食店の従業員や医療介護...

2021年04月15日 12:44

ワクチンを接種しない人を批判してはいけない

新型コロナウイルスワクチンが、日本でも今年の2月から順次接種される予定だ。発症予防と重症化予防の効果は確かで、短期的な安全性も海外で数万人単位の臨床試験および千万人単位での実地での接種が済んでおりほぼ...

2021年01月30日 13:04

「低気圧の体調不良には五苓散が効く」のか?

要約:「低気圧の体調不良」という病態は存在する。「低気圧の体調不良には五苓散が効くという研究」はあるが質は高くない。とは言え、実地臨床では五苓散のような漢方薬は有用である。ちょちょんまゲさんから、「低...

2020年12月14日 11:46

書評『「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論』

「色のふしぎ」と不思議な社会 ――2020年代の「色覚」原論 (単行本)献本御礼。タイトルの通り、色覚についての自然科学、および、「色覚異常」*1と社会との関わりについて書かれた本だ。サイエンスの部分...

2020年11月19日 15:32

米CDCのインフルエンザ流行状況のグラフが興味深い

米CDC(アメリカ疾病予防管理センター)は季節性インフルエンザの流行状況のレポートを毎週更新している。定期的にウォッチしているがなかなか興味深い。■Weekly U.S. Influenza Surv...

2020年10月14日 14:00

PCR検査は感染症の診断に広く使われている

ニセ科学によく見られる特徴の一つに「標準的な学説の一つを否定するに留まらず科学の広範囲な分野を否定する」というものがある。そしてしばしば、ニセ科学の信奉者はそのことに無自覚だ。たとえば、千島学説は、別...

2020年09月30日 12:41

新薬に対する熱狂の弊害

新型コロナウイルス感染症に対する治療薬の評価がぼちぼち出つつある。トランプ大統領が推したことでも注目を集めたヒドロキシクロロキンはもともとは抗マラリア薬で、自己免疫性疾患にも使用されている。安価な経口...

2020年07月31日 16:23

新しいニセ医学「新型コロナ否認主義」

標準的な医学的知見を否定する名誉教授と市議会委員 日野市議会委員の池田としえ氏が、2020年6月8日に「新型コロナに迫る!」 *1と称して議会で質問をしたが、その内容に危惧を覚えたのでここで指...

2020年06月15日 11:45

「擬陽性(疑陽性)」と「偽陽性」は違います

新型コロナウイルス感染症に関連して検査の性能が話題になっています。本当は感染していないのに検査で誤って陽性という結果が得られることを「偽陽性」といいます。英語では"false positive"。この...

2020年05月12日 15:22

「論座」の新型コロナ感染症の記事から学べること

「論座」に新型コロナ感染症を疑う症状を経験したジャーナリスト、佐藤章氏による記事が掲載された。患者さんの視点で気持ちの推移やPCR検査の経験を伝える良い記事である。■私はこうしてコロナの抗体を獲得した...

2020年04月25日 10:59

布マスクはないよりマシなのか?

■「子供のマスクは手作りを」 学校再開に向け文科省が呼びかけ - 毎日新聞という記事が出ていた。文部科学省が手作りマスクの普及を呼びかけたという。ただ、布マスクが新型コロナ感染症の予防に役立つかどうか...

2020年03月27日 11:28

もし家族が肺炎になったら新型コロナの検査を要求するか?

COVID-19(いわゆる新型コロナウイルス感染症)症例が福岡でも出ました。私の外来にも「新型コロナが心配」という患者さんがぼつぼつ受診しています。幸い、私の外来ではいまのところはどなたも肺炎にはなっ...

2020年02月23日 07:03

何も悪いことをしていなくても人々は病気になる

がんを治すことが証明された食事療法は、現時点では存在しない。がんになりにくい食事ならある程度はわかっていて、がんの患者さんについても、基本的にはそうした健康的な食事が推奨されている。詳しくは■がん体験...

2019年12月26日 20:00

血液1滴で13種のがんを同時に検出できる検査ってどうなの?

マイクロRNAによるがん診断技術がニュースに 東芝が「1滴の血液から13種類のがんいずれかの有無を99%の精度で検出できる技術を開発し、2020年から実証試験を始める」というニュースが報道された...

2019年11月26日 13:59

HPVワクチンの定期接種は人体実験だったのか?

厚生労働省のリーフレット(平成25年6月版)には「子宮頸がん予防ワクチンは新しいワクチンのため、子宮頸がんそのものを予防する効果は証明されていません」*1との記載があった。子宮頸がんのほとんどはHPV...

2019年10月29日 14:45

検診で乳がんが発見された人が100人いたとして

問題。 検診で乳がんが発見された人が100人いたとします。この100人の中で、がん検診のおかげで乳がんで死なずに済んだ人は、何人ぐらいでしょうか?がん検診を行えば何かしら治療を要するがんが見つかる。し...

2019年07月29日 21:23

「血圧が高いと心筋梗塞になりやすい」と、どのような方法でわかったのか?世界中の命を救った研究

『医師が教える 最善の健康法』が、本日、2019年6月24日に発売されます。ブログと書籍の大きな違いとして、書籍は編集者によっても手が入りブラッシュされる点があります。ブログは書きたいことを字数制限を...

2019年06月24日 12:00

『医師が教える 最善の健康法』の「はじめに」

2019年6月24日発売の『最善の健康法』の「はじめに」を公開いたします。はじめに 昔から長寿は人類の憧れでした。もちろん、ただ長生きするだけではなく、健康でいられることも条件です。かなり多くの方が健...

2019年06月14日 16:20

新刊『医師が教える 最善の健康法』出ます

『医師が教える 最善の健康法』という本を書きました。内外出版社から2019年6月24日に発売です。いまアマゾンの紹介文を読んだら、「前著『「ニセ医学」に騙されないために』で「ニセ医学」という言葉を世に...

2019年05月24日 20:06

血圧の基準値がどんどん下がるのなぜか?

日本高血圧学会による高血圧治療ガイドラインが5年ぶりに改訂され、合併症のない75歳未満の成人の降圧目標が従来の140/90 mmHg未満から130/80 mmHg未満に引き下げられた。「高血圧は薬で下...

2019年04月30日 12:32

「花粉を水に変えるマスク」の臨床試験の結果は早く公表されるべき

一年前に話題になった「花粉を水に変えるマスク」「花粉を水に変えるマスク」ってありますよね。1年前(2018年春)に活発な議論がなされました。インターネット上では山形大学理学部物質生命化学科天羽研究室の...

2019年03月29日 18:13

「副腎疲労」は根拠が不明確な疾患である

PATM、慢性ライム病、そして副腎疲労 『RikaTan(理科の探検)』誌2019年4月号に「根拠が不明確な疾患と代替医療 PATM(他人にアレルギー症状を起こすとされる疾患)を中心に」という題...

2019年02月27日 14:02

軽症であればインフルエンザが心配だからと病院に行くのはおすすめしない

インフルエンザのシーズンになりました。外来はインフルエンザの患者さんでいっぱいです。もちろん、インフルエンザを疑う患者さんにはマスクをして別室や車内で待機していただくなどの対応をとるんですが、完全に隔...

2019年01月30日 12:56

紛らわしい「ニセ医学」~免疫療法と幹細胞療法

2018年の医学関連ニュースといえば、なんといっても本庶佑先生のノーベル賞受賞であろう。がん細胞が免疫から逃れる仕組みを明らかにした。また、免疫チェックポイント阻害剤としてすでに臨床応用もされている。...

2018年12月06日 12:58

「生存率の上昇」と「死亡率の低下」は違います

■医師国家試験を解いてみよう。「がん検診の有効性を示す根拠はどれ?にて、『Wikipediaの「がん検診」にはbが正解であると書いてあるが…』とのブックマークコメントをenvsさんからいただきました。...

2018年10月18日 20:01

医師国家試験を解いてみよう。「がん検診の有効性を示す根拠はどれ?

がん検診にまつわる誤解は根深く、医師でもけっこう間違えている人がいます。ただ、医師国家試験にがん検診が有効である根拠を問う問題が出題され、若い世代の医師はがん検診の疫学をより正確に理解しているものと思...

2018年10月17日 17:11

他人にアレルギー症状を起こさせる疾患「PATM(パトム)」は実在するか?

PATM(パトム)についての医学論文はほとんど存在しない「PATM(パトム, People Allergic To Me)」と呼ばれる病気がある。本人には必ずしも症状はないが周囲の人に咳、くしゃみ、鼻...

2018年09月28日 15:03

「子宮頸がんで人は殆ど死なない」のか?

喫煙の害を過小評価しようとしているのか、「肺がんで死ぬのは10万人に80人、約である。タバコが肺がん死を数倍増やすとしてもたかがしれている」といった主張を散見する。10万人に80人というのはおそらく、...

2018年07月30日 15:10

HPVワクチンの問題はトロッコ問題か?

「ワクチンで人が死んではいけない」といった趣旨のツイートがブックマークを集めている。そのいくつかが、HPVワクチンとトロッコ問題の類似性について指摘している。トロッコ問題とは、暴走したトロッコがそのま...

2018年06月25日 18:17

HPVワクチンの「重篤な有害事象」7%は高すぎるか?

医療情報を吟味し伝える活動を行うコクランがHPVワクチンのレビューを発表した。各新聞社が伝え、また、コクランの日本支部による日本語訳も読める。■英民間組織:HPVワクチン「深刻な副反応の証拠なし」 -...

2018年05月22日 08:22

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