記事

苦戦中のヘッジファンド、頼みの綱はこの銘柄

米株相場に調整入りの足音が聞こえ始めた頃、ヘッジファンドはすでに大苦戦を強いられていました。

CNBCがゴールドマン・サックスのレポートを元に報じたところ9月末までの銘柄入れ替え率は27%と、GSが統計を開始した2001年以来で最低を記録。GSはレポートにて「ヘッジファンドのパフォーマンスは、ごく少数の銘柄次第だった」と振り返ります。

年初からの11月19日まで、S&P500のリターン12.9%でした。対してヘッジファンドの平均リターンは、マイナス1.0%。株式投資に集中するヘッジファンドでも、わずか1%の上昇と散々な結果に終わっています。しびれを切らしたのか米国最大の公的年金基金であるカリフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)は9月、ヘッジファンド向け投資資金4億ドルを全て引き揚げる決断を下していました。

ただしGSがヘッジファンドのパフォーマンスについて「少数の銘柄次第」と指摘したように、ヘッジファンドの保有銘柄トップ50のリターンは13.5%。S&P500を0.6%上回り、面目躍如を果たしています。

ヘッジファンド保有銘柄トップ50は、こちら。

画像を見る
(出所:GS/Zerohedge

11月25日に時価総額7000億ドル(約82兆6000億円)を突破したアップルが、やっぱり堂々の1位を飾りました。歴戦の勝者たる著名投資家カール・アイカーン氏やデビッド・アインホーン氏などが大量保有するこちら、もはやリスク資産というより安全資産の存在感すら放ちます。注目は、9月19日に新規株式上場(IPO)を果たしたアリババ。9月末の集計ですから、たった半月で昇竜のごとき勢いでベスト10圏に食い込みました。ヘッジファンドの厚い寵愛を受け、アップルやヤフーから乗り換えたヘッジファンドも多いとか。セクター別では医薬品、航空、金融、ヘルスケアが目立ちました。

7−9月期にヘッジファンドの選好/回避銘柄トップ20は、以下の通り。

リンク先を見る
人気・不人気問わず、合併・買収(M&A)銘柄が目立ちます。加コーヒーチェーン大手ティム・ホートンとファストフード大手バーガーキング(8月に両社が合併を発表)をはじめ、米製薬会社アブビー(アイルランドの競合シャイアーと7月に買収で合意、10月に撤回検討)、タイム・ワーナー(21世紀フォックスが8月に買収提示、物別れに終わる)、タービン製造大手ドレッサー・ランド(9月に独シーメンスによる買収で合意)、ドラッグストア大手ウォルグリーン(スイスの同業ブーツ・アライアンスと8月に完全買収で合意)、英製薬会社アストラゼネカ(ファイザーの買収提案を再三拒否)など。今後の金融市場は「Fedの出口戦略VS欧州中央銀行(ECB)+日銀+人民銀などの追加緩和」へ構図が変化するなか、ヘッジファンドの選好/回避銘柄の顔ぶれはどうシフトするのでしょうか。

あわせて読みたい

「ヘッジファンド」の記事一覧へ

トピックス

  1. 一覧を見る

ランキング

  1. 1

    BLOGOSサービス終了のお知らせ

    BLOGOS編集部

    03月31日 16:00

  2. 2

    なぜ日本からは韓国の姿が理解しにくいのか 識者が語る日韓関係の行方

    島村優

    03月31日 15:41

  3. 3

    「いまの正義」だけが語られるネット社会とウェブ言論の未来

    御田寺圭

    03月31日 10:09

  4. 4

    カーオーディオの文化史 〜ドライブミュージックを支えた、技術の結晶たち〜

    速水健朗

    03月30日 16:30

  5. 5

    BLOGOS執筆を通じて垣間見たリーマンショック後10年の企業経営

    大関暁夫

    03月31日 08:27

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。