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「日中合意文書は法的拘束力なし」とした政府答弁書をわらう 

 きょう11月26日の東京新聞と日経新聞が一段の小さな記事で報じていた。

 政府は25日の閣議で、先の日中首脳会談直前に発表された日中合意文書について、「法的拘束力を有するものではない」、とする政府答弁書を決定したと。

 浜田和幸参院議員の質問主意書に答えたものであるという。

 この政府答弁書にはわらわされた。

 あたりまえだろう。

 あんな玉虫色の意味不明な文章に法的拘束力など与えられるはずがない。

 法的拘束力など与えたら司法の争いに耐えられるはずがない。

 しかし、その政府答弁書に言及されているかどうかわからないが、あの文書には大きな政治的拘束力がある。

 政府はそれを否定できないであろう。

 なぜなら、法的拘束力がない上に、政治的拘束力もないような文書であれば、何のためにつくったのかということになるからだ。

 そして、あの文書の最大の問題点は、まさしくその政治的拘束力において、曖昧にした事にある。

 政府は今回の答弁書であの文書の核心である第4項について次のように述べているらしい。

 「話し合いを通じて意見の一致を見た諸点であり、こうした位置づけについて日中間に齟齬はない」と。

 これ以上の詭弁はない。

 中国はあの文書に尖閣という文字を入れた時点で、日本に尖閣問題の存在を認めさせたと、「してやったり」と思ったに違いない。

 意見の違いがある事を双方が認めたということだから、日本は中国が尖閣領有を主張することを合意文書で認めたことになるのだ。

 今後一切日本は中国に対し、「尖閣は中国の領土だと主張するな」とは言えなくなる。

 それを言ったとたんに、中国はすかさず、日中合意違反だと逆襲するだろう。

 あんな文書をつくった福田元首相と谷内正太郎NSC局長は、大きな禍根を残す過ちをしたのだ。

 それとも、あの文書は、安倍首相の面子のために、見せかけの日中首脳会談を実現するためだけにつくった合意文書だったとでもいうのか・・・

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