- 2014年11月25日 15:00
日テレアナウンサー内定取り消し ネットの反応と「世間の目」
ホステスバイトで内定取り消し
擁護の声が挙がる一方、批判意見も
アナウンサーとして内定が決まっていた日本テレビにホステスのアルバイト歴を告白した結果、内定取り消しになった女子大生が日テレを相手取り裁判を起こしている。
ことの発端はすでに内定が出て研修をスタートさせていた今年3月。人事担当者に「母の知り合いの関係者が経営している銀座の小さなクラブで、お手伝いを頼まれて短期間アルバイトをしていたことがあるが問題ないか」と話したことがきっかけだという。その後5月になって、日テレ側から「アナウンサーには、極めて高度の清廉性が求められる」「銀座のクラブでホステスとして就労していた貴殿の経歴は、アナウンサーに求められる清廉性に相応しくないもの」といった内容の書面が届き、内定が取り消しになったというのだ。
この一件に対するネットの反応を見ると、twitterでは
「これは明らかに職業差別」
「日テレにがっかりしています。水商売の是非はともかく、これが一般企業なら、マスコミの批判対象になっていたのではないでしょうか?」
「日テレのクラブ経験女子アナの内定取り消し、9月に内定して5月に内定取り消しになってるから、普通の就活としてもかなり痛い。そこからもう一回就職活動しないといけない。しかも第一志望。」
と彼女を擁護する声も多い。
しかし、一方で
「「そんなことで」と発している時点でアナウンサーという職業に問われている姿勢を軽んじているように感じるが。一般職希望したら?」
(現代ビジネスの記事「ミス東洋英和が日テレの「女子アナ内定」を取り消された理由 独占スクープ「まさか、そんなことで…」顔出し実名告白」(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41099)に対する発言)
「親が夜のお店を手伝いに行けって時点で家庭環境アウト」
など、批判や偏見もあるのが現状だ。ごく一部かもしれないが、少なからずあるこういった意見を容易にテレビ局が切り捨てられるかと聞かれると、それも難しいのではないだろうか。
少なくないスキャンダル
アナウンサーの清廉性とは
筆者個人としては、ホステスのアルバイト歴が内定を取り消すほどのことかと思う。そもそもアナウンサーに清廉性を求めること自体、最近は減っているのではないだろうか。
筆者がまだ学生のころ、毎週楽しみにしていたバラエティ番組「恋のから騒ぎ」。素人の若い女性らが毎週登場し、あけっぴろげに自身の恋愛エピソードや恋愛観を話していたが、気が付くとそこから小林麻耶アナや小林麻央アナ、小倉弘子アナなどのアナウンサーが誕生していた。また、隠し子がいたことが発覚しテレビで謝罪会見を行った宮根誠司は番組の看板としてキャスターを続けている。
報道以外の仕事も多く、タレント的な華やかさが求められる最近の「女子アナウンサー」。日テレの人事部長は彼女との話し合いの席で、過去に写真流出スキャンダルとなった夏目三久アナのことを挙げ「夏目三久のときはいろいろと書かれて、本人が傷つき、退社することになってしまった」と話したそうだ。(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41099)
日テレ側の内定取り消しの対応はいかがなものかと思うが、人事部長の言うことは一理ある。この女子大生がアナウンサーとなった後にホステスのアルバイト歴が発覚した場合、おそらくメディアはこぞってその経歴を書くだろう。私たちはそのとき、夏目三久アナのときと同じように「その情報を見たい」と思うのではないだろうか。
このニュースを見て「日テレがひどい」と言う人や女子アナに対して同情する気持ちから企業側を責める人もいるだろう。しかし、なぜそれが起きてしまったかを考えたとき、私たちの「世間の目」が少なからず影響しているような気もする。一社員でありながらメディアに露出しなければいけないアナウンサーなら仕方ないのかもしれないが、「世間の目」が影響を与えてしまうことがあるのも事実だ。アナウンサーが必ずしも清廉である必要はないと思うが、「世間の目」が企業の迷走を引き起こす要因の一つになっていることも頭に留めておきたいと思う。
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