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オープンデータ活用の試み コンテストで提案続々

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 今月8日、慶應義塾大学SFC研究所データビジネス創造・ラボ主催の「第2回データビジネス創造コンテスト」の本選が東京の同大三田キャンパスで行われ、佐賀大学大学院の「Team Saggest」による「オープンデータの分析による救急搬送プロセスの向上」が最優秀賞に選ばれた。東京大学、慶應義塾大学など並み居る強豪校との3カ月強に及ぶ頭脳戦を制した快挙である。 同コンテストは、神奈川県、福井県鯖江市など五つの自治体から提示された政策課題に対して、各自治体のオープンデータやソーシャルデータを分析・活用することで、課題解決に向けた提案を行う。佐賀県からは、医療政策と観光政策に関する課題を提示していた。本選では、1次選考を勝ち抜いた10チームがそのアイデアを競い合ったが、佐賀県の課題に対しては、参加自治体中最多の3チームが勝ち残っていた。

 最優秀賞を獲得した「Team Saggest」は、佐賀県の持つ救急搬送に関するデータを分析し、搬送時間が延びる要因をいくつか特定、それらの要因を回避するための独自の携帯端末用アプリケーションを自作して提案した。

 また、東大経済研統計コースのチームも同じ佐賀県の救急搬送に関する課題に対し、地域と季節の関連性を分析し、救急車などの効率配置による搬送時間の短縮を提案して審査員特別賞を獲得した。

 佐賀県の救急医療に関する提案が上位を独占した形だが、救急車へのiPad(アイパッド)の配備が救急医療現場の可視化による変革をもたらし、他自治体への展開が加速している状況にある。この仕組みは、24時間365日すべての搬送状況が電子データとして記録され、これがオープンデータとして研究者や民間に公開されることで、新たな変革を生み出すことが可能になることが今回のコンテストで示された。

 これも搬送データをその都度、的確に入力していただいている県内の救急隊員の皆さまの日々の丁寧な仕事によるものであり、感謝を申し上げるとともに、この機に読者の皆さまにも広く知っていただきたい。

 いよいよ行政がデータをオープンにし、行政と住民が一体となって地域の課題を解決するという流れが生まれてこようとしている。佐賀県が全国に先駆けて作り上げた救急搬送でのICT利活用の仕組みから、佐賀大の学生が全国トップとなる分析と提案をしてくれた。県庁としても、この素晴らしい提案をより効果的な課題解決に実現させていくという責務のバトンを受け取った。オープンデータの先導的な事例についても佐賀から全国に先駆けて創出していくべくスピード感を持って臨みたい。

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