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ガス自由化で混沌、「エネルギー覇権」争奪戦【2】

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2016年の電力の小売り全面自由化に歩調を合わせる形でガスも全面自由化に動き出した。大手3社が導管の法的分離で難色を示しているものの、今回のエネルギー改革の総仕上げによって一大総合エネルギー企業が誕生しようとしている。 エネルギー再編のダークホース
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都市ガスよりもいち早く全面自由化されたLPG

同じガスでも「プロパンガス」の名前で知られるLPGは96年に全面自由化に移行し、同業者間で厳しい競争にさらされてきた。そうしたなか、全面自由化を先取りした多彩なメニューを用意するのが静岡を地盤とするTOKAIグループ。今年11月からLPガスと通信サービスのセット販売を開始。料金の割引ないしはイオングループの「ワオンポイント」などの付与といった特典をつけ、16年からの電力とのセット販売に向けた布石を打つ。

そして特に異彩を放っているのが東京、千葉、埼玉、茨城などを地盤にする日本瓦斯(ニチガス)グループだ。同グループはLPGで69万1000件の顧客数を持ち国内トップ。都市ガス事業も手がけており、顧客数37万6000件は関東圏で3位である。

同社の強みの一つが強力な営業体制を構築していること。「社員と外部の委託を合わせてグループ全体の営業担当は3000人を数え、毎日、戸別の訪問営業を行っている」(渡辺大乗常務)。その結果、毎年、約6万件もの顧客の純増につながっているのだ。

一方、都市ガス大手3社は地域独占で黙っていても顧客が確保でき、小口営業の体制が未整備。東ガスは顧客窓口の「ライフバル」に役割を振ろうとしているが、「ガス設備の工事会社だったところが大半で、その任を果たせるか疑問だ」と見る業界関係者が多い。

また、ニチガスはLPGの元売りに近いガスボンベの充填基地から容器置き場兼用の大型トレーラーで無人のデポステーションへ運び、そこから各家庭に配送する徹底したモジュール化を実現。さらに配送先情報だけでなく、保守や検針など現場の情報をクラウドで一元処理・管理するシステムを独自に開発した。また、これら一連のシステムをグループ会社の「雲の宇宙船」を通してガス事業者への販売も始める。

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