- 2014年11月19日 07:34
広告の信頼性は地に落ちたか?
4/4有料広告を信頼していない消費者に、どうすれば接触することが出来るのか?
消費者は、自分が信頼する情報源に向かう。信頼される情報源に対する需要は、常にある。
Trip Advisorは、旅行商品を販売するチャンネルとして、大きな力を持つ。商品に対する信頼度は高い。ただし、ユーザーは、Trip Advisor自体を信頼しているのではなく、そのプロセスを信頼しているのだ。このサイトのユーザーは、旅行の目的のメリット・デメリットについて、会話を交わしている。分かりやすく、邪魔をすることも、惑わすことも、気を散らすこともない。消費者は、このようなアイテムを求めている。
信頼を全面に押し出すアプローチは、広告の問題を回避する方法の一つである。このアプローチはSEOとの相性が良い。信頼の置ける情報を、Trip Advisorのように、分かりやすく、信頼できる形で提供すれば、直接的な販売の手法を用いる会社に勝てる可能性は高くなる。消費者は、以前と比べて、巧みに後者の広告を無視するようになっている。
問題は、広告のように見せることなく、広告から、ネガティブな体験を排除する取り組みである。邪魔をするのではなく、また、誤った場所に導くのではなく、信頼を基に長期的な関係を構築することが、重要である。ウェブの土台となったダイレクトマーケティングモデルとは対照的な、関係構築のプロセスとして、広告を見るべきである。
ランド・フィッシュキン氏が、このプレゼンでウェブの購入のプロセスを説明してくれている。特にウェブにおいて、消費者が顧客になるプロセスでは、後半のステージのみを重要視するべきではない。時間の経過と共にゆっくりと構築されていく関係として、考慮する必要がある。消費者は、情報を比較するプロセスを経て、ウェブサイトにアクセスする。まさに、消費者の信頼を確立するプロセスそのものである。
Amazonは、広告に依存していない。同社は、信頼されている目的地である。何かを買いたくなったら、直接、Amazonを訪問する。Amazonの戦略には、Amazonで製品を購入すればするほど、今後、さらにAmazonで買い物をする機会が増える「フライホイール」と呼ばれる概念が存在する。Amazonは、大量の広告に頼るのではなく、関係の構築に力を入れている。同社は、仲介業者を省き、直接、消費者に製品を販売している。
Buzzfeedのように、コンテンツをバイラル化する手法も問題を解決してくれる可能性がある。しかし、一時的な解決策にしかならないだろう。この手法もまた信頼の問題を抱えており、また、斬新さも次第に薄れていく:
「この広告をバイラル化させる」と言う考え方は、バイラル化したコンテンツの大半が、途方もなく低俗である事実を無視している。その次に浮かぶのが、今まで通り、量頼りのアプローチである。しかし、コミュニケーションのシステムが弱まると、ゴミのような広告しか残らなくなる。家、そして、Eメールの受信箱に不要なダイレクトメールが届くように、MySpaceには、くだらないバナー広告が大量に掲載される。プラットフォームは、量を介して収益を補おうとして、広告の価格を下げている。
問題はコンテンツの供給ではない。新聞が苦戦しているのは、新聞紙の束もまた、消費者にとって、邪魔であり、誤りを導くためである。具体的にターゲットが絞られていないことが主な原因だ:
The New York TimesをTwitterでフォローすると、新聞紙をめくっている気分になる。ツイートは、前に投稿されたツイートとは、全く関係がない。これは、人物やブランドを消費者がフォローする理由とは正反対に位置する。The New York Timesが、ユーザーとのエンゲージメントにおいて、大きな問題を抱えているのは当然だ。ユーザーがつながりを持ち、参加するアイテムを一つも提供していないのだ。
いずれ、ソーシャルネットワークも信頼の問題を抱えることになるだろう — 既に抱えている可能性もある。広告に頼ると、スポンサーのスパイにならざるを得なくなる。データのプライバシーに関する懸念は高まっており、プライバシーが侵害されれば、当該のサービスの利用を止めるだろう — 代わりのサービスは掃いて捨てるほどある。一方、ユーザーとも分け前を与えるアプローチが答えとなる可能性もある。Lady Gagaは鋭い感性を持っている。
友達が友達に「売る」(薦める)環境には、十分な信頼が存在する。
SEOを成功に導きたいなら、消費者の信頼を勝ち取ろう
SERPはあまり信頼されていない。PPCも信頼されていない。検索キーワードと広告だらけのサイトも信頼されていない。そこで、長期的な今後の戦略として、信頼されない広告から、信頼される広告に移行するべきである。
信頼される環境は、広告のようには見えない。嘘偽りのないプラットフォームとして分類されるだろう。AmazonとTripAdvisorが良い例だ。自社のサービスについて誠実であり、良いものだけでなく、悪いものも明らかにしてくれる。Wikipedia等のサイト、そして、アドバイスを提供するサイトもこのカテゴリーに該当する可能性がある。他にも色々な例を挙げることが出来るが、このタイプの環境は、実際に目にすれば、実感することが出来る。
明らかな広告とは一線を画す、具体的で、適切なサイトは、信頼してもらえる。初めての訪問から関係が始まる。自社のニーズをビジターに押し付けるには、良いタイミングとは言えない。代わりにビジターが信頼することが出来るものを与えよう。Trip Advisorは明言している: 「旅行者が信頼しているホテルを探しましょう。」
Teslaは、信頼関係を理解している。最近、Teslaは、特許のオープンソース化に踏み切った。これは、他の何よりも評判を上げる効果がある。明らかに、Telsaは、最新のモデルの車を特別価格で押し付けるよりも、長期的な関係と信用を築くことを重視している。隠し立てしない同社のアプローチは、親しみを感じさせるものがある。
まずは、信頼を勝ち取ること。物を売るのは、それからだ。なぜなら、信頼を得られない状態では、どこにでもある広告と何ら変わらないからだ。消費者は比較する。消費者は情報を求める。従って、事前に関係を構築していないなら、数ある選択肢の一つでしかない。SEOは、信頼を基に関係を育むには、うってつけのチャンネルである。そこで、SEOサービスをクライアントに販売しているなら、信頼を構築するSEOのポテンシャル — そして、価値の提案 — について話し合うと良いだろう。
これはSEOの良い副作用だと言えるだろう。また、その他の形式の広告に対する防衛手段でもある。
この記事は、SEO Bookに掲載された「Have We Reached Peak Advertising?」を翻訳した内容です。
最後はSEO BookだけにSEOの話に落とし込まれていますが、SEOに限らず企業がマーケティングを行っていく上でクリアすべき課題について考えさせられる記事でした。私もSEO屋ではありますが、最近はSEO以外のことにほとんどの時間を費やしている気がしますが汗、広告、SEO、ソーシャル、コンテンツ限らず、いかにユーザーと向き合い、信頼を勝ち得ていくか、それが全てな世界になりつつあるのを実感する日々です。 — SEO Japan



