- 2014年11月19日 08:52
ズルい外来診療に気を付けましょう
今日は外来診療について書きます。
普段から病院に通っているという方にとって、興味深い内容となれば、と思います。
タイトルからして、ズルい外来ってなんだ?!と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、このズルい、とはつまり、病院側がズルい!ということです。
患者さんがズルいわけではありません。
外来というのは病院の収益の多くを占めます。
外来が盛況な病院は繁盛していると考えて、まず間違いありません。
外来診療自体が病院にとっては大切な収入減ですし、入院患者も多くは外来から入ってくるものなので、外来は病院の生命線なのです。
さて、ここで言うズルい外来とは何かと言うと、具体的には、「再診料を稼ごうとする外来」のことです。
それだけではどういうことか分からないと思うので、例を示します。
たとえば、脳外科や神経内科などの場合、脳卒中後の患者さんが多いのですが、こういった患者さんが病院に来る目的のほとんどが、薬の処方です。
脳梗塞になった方は脳梗塞の予防の薬を飲み続けますし、たとえば脳出血の場合では高血圧が原因のことがおおいので、降圧薬を飲み続けることになります。
ほかにも、高脂血症の薬など、いわゆる常用薬を飲み続けなければいけません。
これらの薬は当然、薬局で買って自分で飲むというものではなく、病院で処方してもらう薬ですから、病院に通わなければ薬がもらえません。
一方で、こういった患者さんは特に普段は何か状態がかわるということはあまりありません。
予防のために飲む薬というのは基本的には何かが起こるまでは、ただただ、飲み続けるだけのものがほとんどです。
血圧の管理などについては薬を始めた直後は調整が必要ですが、安定してしまえば、これも特に処置が必要ということはあまりありません。
つまり、こういった安定している患者さんの場合、病院に通うのはただ薬が必要というだけで、診察が必要なことはあまりないのが実態です。
この記事を読んでくださっている中にも、1-3か月おきに薬をもらうためだけに外来に通っているという方がいるのではないでしょうか?
「具合どうですかー?変わりありませんか?血圧もいいようですね。それじゃあ、また○か月分薬を出しておきますねー」という10秒程度の外来診察のためだけに、ただただ、薬をもらうためだけに外来に通っているという患者さんも少なくないと思います。
ここで、ポイントなのが、薬を出す量を1か月分から3か月分程度まで、医者が選べるということなのです。
当然、1か月分しか出さなければ、患者は1か月おきに年12回は病院に通わなければなりません。
3か月分であれば、3か月おきの年4回で済みます。
ひどい病院、というか診療所では2週間分しか薬を出さないこともありますから、そうすると患者は24回も病院に通わなければなりません。
再診料は受診するごとに計上されますから、薬を出す量を少なくすれば少なくするほど、患者が頻回に病院を受診し、病院の収入は増えるのです!!
患者の手間は増え、出費も増え、国の医療費はかさみますが、病院だけは笑う、というのが、このズルい外来、再診料を稼ぐ外来の実態です。
全く安定している状態で、薬が欲しいだけなのに、なぜか2週間とか1か月しか薬を出してくれない! という方は、腹が立つかもしれませんが、それが病院の儲けのためであるということを知っておいて損はありません。
さらに詳しくは次回に続きます。



