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「東京オリンピックと新幹線」から見る悲しき“夢よもう一度”感

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江戸東京博物館で行われている特別展「東京オリンピックと新幹線」を観てきました。11月16日までというのですべりこみセーフって感じ。

展示自体は非常に興味深かったです。出版物とか実際に使用されたアイテムとか、また行動成長期が目に見えてわかる展示内容で、紋切り型の言い回しになりますが、当時の人々の息吹だとか、人々にオリンピックや新幹線が与えた影響というか、時代が持つワクワク感みたいなものが伝わってくるような気がしました。終戦から20年足らず、占領が終わり独立してから10年ちょっとの出来事。東海道新幹線はなんと着工から5年で完成しています。現在では信じられないスピード感にあらためて驚かされました。時折テレビで流れる東海道新幹線開業の映像って白黒なんですよね。あれいつもビックリするんですけど。

www.edo-tokyo-museum.or.jp/exhibition/special/2014/10/img/list.pdf(「東京オリンピックと新幹線」展示資料目録のPDFファイル)

生まれた時からカラーテレビと新幹線があった私にはちょっと想像できないレベルで、何もかも失った日本が再出発したという意味は大きかったんでしょう。

とはいえ、そっから50年たった今、それを期待するのは無理があるんじゃないかなあとも感じるのです。展示を観てきて当時の盛り上がりを感じるとあらためてそう思います。

4年に一度のオリンピックのたびに、家電メーカーとか家電量販店が意気込んでテレビ売ろうとしてるんですけど、さすがにもうその発想からいいかげん抜けろよと言いたくなります。それでも直近の夏季オリンピック(2012)には年間600万台くらい売れてるのは不思議ではありますが。その前(2008)は900万台以上。そんなにしょっちゅう買い替えるものかテレビって?
JEITA / 統計データ
さすがに地デジ化特需の後は上がってる落ちてるで言えば売上落ちてるみたいですが。3Dとはなんだったのか。

あと新幹線ね。東京大阪間をそれまでのほぼ半分の時間で結んだ新幹線はそりゃインパクトあったと思います。でも最近の(そして今後開業する)新幹線は、国や地方の負担もあるし、並行在来線は分離されて地元の人の利便性は落ちるだろうし、その割に沿線への経済効果も微妙だしで、素直に喜んでいいものか考えされられます。私も上越新幹線の開業はリアルタイムで経験してるので、我が地元に新幹線が来る!っていうワクワク感はわかるし、利便性も上がるのはわかってます。けどもさすがに東海道新幹線のインパクトを期待するのは夢見すぎだろって。

だから2020年の東京オリンピックも、そりゃめでたいはめでたいんでしょうけど、高度成長の夢よもう一度感が拭えなくて、たぶんそんなにいいことばかりじゃないと思うんですが、どうなんですかね。もちろん、決まってしまった以上はいい方向にいってほしいとは願ってますけど。

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