- 2014年11月07日 14:07
イクメン大子守り大会 ジョン・レノンにはなれなくても、家族も仕事も大事にしていく ‐ 田永志朗
10月下旬、インドのお正月にあたるディワリシーズン(悪を倒した神様の帰還を祝うヒンドゥ教の祭り)がやってきました。会社も1週間近くお休みです。街はクリスマスのように電飾で飾られ、会社は従業員にボーナスを支給し、インドの人々はギフトを買い求め、家族でゆっくりと過ごします。駐在員はこの時期、一時帰国したり、一足伸ばして、海外旅行やバカンスを楽しむ人が多いです。目的地は、インドからアクセスが良い、東南アジア、モルジブ、中東、アフリカなどです。田永家も会社の買出し休暇制度(旅費と宿泊費を補助してくれる)を利用して、タイ・バンコクへ行って来ました。
14年ぶりに訪れた
バックパッカーが集うカオサンロード
バンコクは、ねっとりとした空気はあるものの、街も空気も綺麗で、人もマイルドで、居心地の良いこと、良いこと。インドとどこが違うかと言いますと、
・空気が綺麗で臭くないし、喉も痛くならない
・野良牛、野良豚、野良イノシシがいない
・道路が平らで、クラクションも鳴り響かない
・日本食が安くて美味しい、牛も魚も豊富。美味しい鮨を食べた時、泣きそうになった。
・安心して道を歩ける
・洗練された店がある
・日本語の本屋がある
など、夫婦ふたりで3分くらい話しただけで、どんどん出てきました。買い出し休暇制度があるのもこれだけインドが大変だからですが……。
インドにしばらくいると上にあげたことにも段々慣れてきて、さほど、意識しなくなっていました。また、インドにはインドの良さと暮らしの文化があるので、不満を言いたいわけではないのですが、やはり、うちらはインドで頑張っていたんだね、と夫婦で頷き合いました。
ホテルや食事、ショッピングを堪能する中、世界中のバックパッカーが集う通りとして有名なカオサンロードを14年ぶりに訪れました。私が大学生のころ、それこそカバン一つで世界中を放浪していたのですが、思えば、トルコ、イラン、パキスタン、インドそしてタイのカオサンロードを経て日本へ帰国したものでした。まだ9.11の前で世界は今よりずいぶん平和でした。まさか会社員になってから、インドからタイへ来て、かつて放浪したカオサンロードに妻と娘を連れて行けるとは、人生の巡り合わせは不思議です。
14年ぶりに訪れた通りは小綺麗になっていてチェーンの店も増えてましたが、昔と変わらずバックパッカーで溢れていました。旅人が集うバーで、家族3人で乾杯をした時、これが放浪時には気付かなかったLove&Peaceの姿だったのかなあと、一つの答えに出会ったように思いました。これからも答えの形は変わると思いますが、旅の時の出会いと発見を大事にする気持ちを忘れず、仕事も子育てもしていこうと、心を新たにするバカンスとなりました。
パパ友の輪は駐在イクメンを救う
休暇後の週末は、先日紹介した日本人会の婦人部のランチパーティーがありました。奥様限定のパーティーで、私が娘を子守りすることになりました。後輩駐在員で同じような境遇の友人がたくさんいるので、みんなで集まって大子守り大会をやろうと、声をかけてくれました。知人宅に6組のパパと子が大集合です。いずれも30代前半~中盤でお子さんは6カ月くらい又は、1歳半くらい。さながら託児所を開設したような状態です。
しかし、そこは、インドの広いリビング。滑り台、ジャングルジム、それと数え切れないほどのオモチャが置いてあり、都内の小さな託児所の上をいくスペース、クオリティー、物量を誇っていました。子どもたちがオモチャを取り合う心配もなく、最初はよそよそしく一人で遊んでいたものの、徐々に一緒に遊ぶようになり、男の子と女の子が手をつないだりすると、パパも盛り上がったりして、楽しんでいました。6人の男衆が集まって、酒も飲まずに中華とコーヒーで、パパトークを、ワイワイガヤガヤ、朝10時から午後3時くらいまで延々と繰り広げました。
別に子育て論の話をするわけでもないし、仕事がどうこうとか、深い話をするわけでもないのです。ただ、朝一に赤ちゃんが泣いたときは率先して自分が起きる話だとか、今年の忘年会の出し物は、娘が出来たから出られないかなあとか、ちょっとした話の節々に、みんな仕事も忙しくて、家族をいつも優先とはいかなくても、家族のことを想っていることが伝わってきました。ジョン・レノンみたいに仕事お休みして子育てします、とか言ってみたい気もしますが、やっぱりキャリアだって大事ですし、家族の暮らしを守るには稼ぐことは大事ですし、でも、家族のことだってもちろん大事。
そんな大事なものを両手と背中に乗せながら、みんなインドで体張って頑張っていることが伝わってきました。なんだか同志が出来たようで、とても嬉しかったです。パパ友の輪は駐在イクメンを救います。
大子守り大会の帰り道
みんなとお別れして帰宅すると、イベントのために仕立てたサリーを着た妻が帰ってきました。なんと抽選会で旧マハラジャの城をリノベーションした豪華ホテルの宿泊券を当てて来ました。子守りを頑張った甲斐もあるというものです。なんだか、とても満たされた週末となりました。明日からもインドを駆け抜けたいと思います。
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