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終身大統領(続)

もう一本、アクセスが伸びなさそうなエントリーを。

 前回のエントリーで、ブルキナ・ファソが揺れていると書いたら、直後にクーデターでコンパオレ政権は崩壊しました。非常に混乱しており、クーデターの当事者であるトラオレ参謀総長が国家元首職を兼ねる軍政となるのか、それとも暫定政権を作るのか、といった点はよく見えません。

 やはり、長期政権の弊害が出てきたと言っていいでしょう。ということで、世界の長期政権を調べてみました。一番長いのはオマーンのスルタン・カーブース(44年)ですが、こちらは王政ですので除外するとして以下のような感じです。

・ ンゲマ大統領(赤道ギニア):35年
・ ドス・サントス大統領(アンゴラ):35年
・ ビヤ大統領(カメルーン):32年
・ フンセン首相(カンボジア)・29年
・ ムセヴェニ大統領(ウガンダ):28年
・ (今回放逐された)コンパオレ大統領(ブルキナ・ファソ):27年
・ ムガベ大統領(ジンバブエ):27年
・ エル・バシール大統領(スーダン):25年

 アフリカが多いですね、やはり。ンゲマ大統領が就任した時代、日本では大平正芳首相でした、と言えばその長さが理解してもらえると思います。しかも、この後に統治20年くらいの結構な数の長期政権予備軍が控えています。前回のエントリーでも書きましたが、今、インターネットによる連絡網等が発達している中で、なかなかこういう長期政権は強権的手法と一緒にならないとやっていけません。そして、その脆弱性は今回のブルキナ・ファソで再度確認されました。

 私は昔からベストだと思っているのは「2期10年で辞めてもらって、後のポストも国際社会が面倒を見る。」というかたちにして、ガヴァナンスを確保していくことです。例えばですが、20年の統治の後、大統領選挙に負けたディウフ・セネガル大統領は、フランスが引き取って、仏語圏事務総長として今も活躍しています。10年でスパっと辞めたマリのコナレ大統領は、その後、アフリカ連合のトップを務めました。ガーナのローリングス大統領は、今、アフリカ連合のソマリア担当特使をやっています。その他にも、結構、この手の処遇というのはあるものです。私が高い評価を与えているタンザニアのキクウェテ大統領もこういうリストに入ってくるでしょう。

 すべての国に適用可能な手法ではありませんけども、幾つかの国ではこういうやり方がとても効を奏するはずです。情報伝達が即時に行われる世の中においては、以前のように物理的な強権的手法だけで長期政権を維持していくことがとても難しくなっています。上記の大統領達も、今回のブルキナ・ファソを見て、改めて首の周りに冷たいものを感じたはずです。

 表向きには「内政干渉」の批判があるのでやりにくいですが、国際社会はこういう事をこっそりと、しかし真摯に議論した方がいいと思います。

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