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過度な規制を無くし、自己責任のルールを社会に浸透させよ! 100の行動83 内閣府2

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<企業がすべきこと>

企業はその社会的責任を認識し、徹底した品質管理と情報開示を!

 中国製の冷凍餃子に毒物が混入されていた事件からアグリフーズの冷凍食品への農薬混入事件まで、消費者にとってショッキングな事件が後を絶たない。近年、我々消費者が最も怖い思いをしているのが、食品偽装などの事件の連発であろう。

 特に、マクドナルドのチキンナゲットに使われていた鶏肉が中国の食品加工会社「上海福喜食品」で極めてずさんな扱いをされており、かつ、使用期限切れの鶏肉が使われていた事件は、記憶に新しい。

 日本マクドナルドはこの事件のために顧客の信用を失い、同社の売り上げは事件発覚後2割以上落ち込んだ。7月の事件発覚を受け、同社か輸入業者が8月以降は毎月、現地を訪ねて基準通りの作業になっているか確認するという。逆に言えば、これまではそのチェックを怠っていたということだ。

 実際、中国製のデザート商品とタイ製の鶏肉商品は、今後、日本到着のたびに細菌検査を実施するというが、これまでの検査はデザート商品が不定期、鶏肉商品は3カ月に1度だったという。 

 日本マクドナルドのCEOは会見で「だまされた」と語ったが、不正行為を見抜けなかったのは自社の責任であり、本当にだまされたのは消費者のほうだろう。

 政府は2008年の毒入りギョーザ事件を受けて、輸入加工食品の自主管理に関する指針を作成している。指針に従えば、輸入者は契約時に工場を立ち入り検査するとともに、原材料の受け入れ段階において確認が行われていることになっている。

 エンドユーザーに食品を提供する企業は、輸入品に限らずだが、製造工程における適正管理・安全確保のための検査を、責任を持って行う必要がある。改めて企業にその責任意識を啓蒙する必要があろう。

 本来、消費者は、企業にとって顧客であり、その声に真摯に耳を傾け、その満足度を高めていくことは、企業活動そのものだ。そうした企業が市場での健全な競争を通じて、優れた商品やサービスを顧客に提供し、適正な収益を得て発展していく。それこそが自然な資本主義社会の姿である。

 しかし、一部の不見識な企業によって、消費者の信頼を損なえば、その企業だけでなく業界全体にも大きな不利益を与える。さらに、消費活動自体を委縮させることになってしまう。当然ながら、虚偽の行動をとった企業は、市場から即座に退場させるべきだ。

 企業は徹底した情報開示を主体的に行い、透明性を高めることで、消費者に判断できる材料を提供する必要がある。情報開示は、信頼醸成のための最も重要な施策だ。そのため、企業は日頃から消費者とのコミュニケーションをとり、継続的に信頼を醸成する努力が必要であろう。

<消費者がすべきこと>

消費者は、政府への過度の期待を持たず、賢明な消費者となれ!

 現代は消費者が主役の時代である。消費者は、その消費行動を通じて、企業を育てもするし、潰しもする。ましてや、今やブログ、ツイッター、フェイスブックなどの直接的に発信できるメディアを活用できる時代となった。今や、消費者は弱者ではなく、資本主義社会の強者でもある。賢明で確かな選択眼を働かせることで、企業を選別することが可能となった。

 消費者が賢明になり、適切な選択行動をとることで、悪質な企業は淘汰する、という健全な市場のサイクルを作りだすことができる。我々消費者も不断の努力によって賢明な消費行動をとっていきたい。

 そして、不満があれば、政府に頼るのではなく、ネットを使って発信するのが、最も健全な方法であろう。そのネットの発信によって、企業の不正、商品の欠陥、サービスの問題が社会に広がって行く。そのクレームを目にした企業担当者が、迅速に消費者とコミュニケーションをとり、適切に対処する。「強くて賢い消費者」に鍛えられた企業が、さらに良い商品とサービスを生み出していくのだ。

 政府に頼ると、マスコミが騒ぎ始め、必要以上に社会問題化し、規制が強化され、産業界のコストが上がり、結果的に消費者が損をするのだ。

 現実の経済社会においてゼロリスクはありえない。また、リスクをゼロに近づけようとすればするほど社会的コストは膨大になる。規制を行う政府のコスト、規制に対応するための企業のコストは、税金や価格に転嫁され、結局は消費者が負担しているのだ。

(筆者注:この行動でも、「マスコミに望むこと」の項目を入れるか考えたが、それは100の行動6<メディアに望むこと>に委ねることにした。)

 一部の企業による隠蔽や不祥事→消費者の不安増大→政府の過剰規制と官の権限拡大 →企業の過剰反応→社会的コストの増大、というような負の連鎖を起こさないためにも、この行動で論じてきた通り、 

1)政府が必要最低限のルールを策定して市場を監視し

2)ルールが曖昧な場合は、消費者と産業双方にとり良い方法を模索する。

3)一方、企業はその社会的責任を認識し、徹底した品質管理と情報開示をして

4)消費者は自己責任で行動し、悪質な企業は淘汰する

という健全な市場のサイクルによって担保されるべきだ。

 つまり、政府・消費者庁、企業、消費者がそれぞれの立場で行動し、安全で良質な市場を実現することが重要だ。それが日本的な、社会の和・協調性を重んじる消費者行政の在り方だと思う。

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