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貿易赤字がまた拡大

本日発表された貿易統計によれば、2014年度上期の貿易収支は5兆4271億円の赤字になったそうです。上期の数値としては、過去最大の赤字額だとも。
 
 グラフをご覧ください。

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 グラフを見て、あれれ…と思った方がいるかもしれません。過去最大の赤字幅だと言いながら、2013年度下期の赤字幅の方が大きいではないか、と。慌てないで下さい。確かに上期、下期を区別しなければ2013年度下期の赤字額の方が大きいのですが、しかし、上期に限れば、2014年度上期の赤字額がこれまでで一番大きいことになるのです。

 いずれにしても貿易赤字がこれだけ拡大してくると、2014年、或いは2014年度でみても経常収支が赤字になることが心配されるのです。だって、2014年上期の経常収支は既に4616億円ほどの赤字になっているからです。

 では、来年の2月上旬ごろ発表される2014年の国際収支が実際に赤字となった場合、市場はどのような反応を示すのか?

 私は、かなりショッキングなニュースになるのではないかと心配します。何故ならば、貿易収支のみならず経常収支まで赤字に転落するならば、日本の債権国家としての地位もいずれ怪しくなるからです。

 それに、金利がこんなに低いうえに潜在成長力も低く、そのうえ経常赤字が定着しそうだということになれば、一段と円安が進むことでしょう。で、そうやって円安が進むと、物価を押し上げる要因になり…そうなれば物価目標を掲げておく理由などなくなってしまうのです。

 でしょう?

 でも、それだけでは済みません。恐らく日本国債に対する信認が少しずつ低下を始めるとみていた方がいいでしょう。急に国債が暴落することはなくても少しずつ敬遠する向きが増えると。

 消費税率を10%に引き上げることに関して、実施時期を延長すべきだというような議論がまた少しずつ聞かれるようになってきていますが、増税延期論者は日本国債の価格低下リスクを殆ど考慮していないのです。

 いずれにしても、今までは経済成長率と物価にしか目が行っていなかった訳ですが、今後は経常収支の動向にも十分注意を払う必要が出てきているということなのです。

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