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【記者100人の声】山崎 幸恵さん NyoNyum

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Q「NyoNyum(ニョニュム)」を制作される際、意識していることはありますか?

プノンペン大学でカンボジア人の同級生達に混じり勉強していた時に気付いたことがあります。
カンボジア人のクラスメイト達は皆一生懸命に勉強しているのですが、彼らは皆、「自分はこんな勉強をして将来何になるのかな」とか、「自分達の未来があまり見えない」と言っていたのです。

当時は地方では戦争も起きていて、政治も安定していないという、本当に混沌とした時代でした。若者達は自分達の国や未来に、誇りや希望を持つことができなくなっていたのです。

私が「カンボジアにはアンコールワットという素晴らしい文化があるじゃない」と言った時、「アンコールワットさえ、自分達とは違う民族が作ったものだと思ってしまう」という答えが返ってきました。

彼らが自分たちや自分たちの国に心から自信を持てるようにならなければ、いくら外国からお金が持ち込まれても、インフラを整えても、工場を持ち込んでも、この国の発展はないのだなと思いました。

なので、「NyoNyum(ニョニュム)」を通じて、若者達に自分達の国は素晴らしい国で、外国人にとってはカンボジアのちょっとしたこと全てが魅力的に映っていることを知ってもらいたいと思いました。

カンボジアの色々なこと、どんなに他愛ない小さな事でも、カンボジア人の編集スタッフを中心に調べてもらっています。それを記事にして、反響があれば嬉しいでしょうし、少しずつ自信がついてくると思うんです。

自分達の国を見つめ直し、いい事も悪い事も含めて自分達の国を知るということを繰り返すことで、すごくいい効果があるのではないかと思っています。

また、編集スタッフだけでなく、「NyoNyum(ニョニュム)」を愛読してくれているカンボジア人もいます。日本語は読めないけれど、絵を見て「カンボジアのことを書いてくれている、嬉しいな」と思って見てくれているそうです。

日本語を勉強している子や日本語観光ガイドさんは、日本人にカンボジアのことを紹介する時に「NyoNyum(ニョニュム)」を使ってくれていると聞きました。

「NyoNyum(ニョニュム)」が一冊仕上がると、日本語を勉強しているカンボジア人の子が「ください」とやってきてくれるのは嬉しいですね。

Q「NyoNyum(ニョニュム)」を10年続けて来られて、嬉しかったことはありますか?

やはりスタッフが成長していく姿を見られたことですね。カンボジア人スタッフは、最初のうちは本当に受け身で、企画のアイディアを聞いても何も出て来なかったんです。

「みんな本当に何もアイディアないの?」「あなたたちはロボットですか?」って怒ったりわめいたりした時もありました(笑)。

でも最近は、自主的に企画のアイディアを出してくれますし、企画会議でも皆でああだこうだと話し合うことができるようになりました。自分達が作っている「NyoNyum(ニョニュム)」に誇りを持ってくれている気持ちが伝わってきて嬉しく思っています。

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