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小渕前大臣の辞任から見る自民党的政治の因習

小渕優子前経産大臣の資金管理問題に伴い、小渕氏の資金報告書を見ていく中で改めて感じたことがあります。

それは三代にわたって築かれた圧倒的な組織力・資金と、その集票・集金力であり、社会において機会の平等や公平性の実現を大義と唱える政治自らがそれらを可能とする制度の不公正さです。

例えば資金面ではストックとしての政治団体の積立金が相続税もかからずに引き継がれるだけでなく、毎年フローとして収入を得られるシステムを引き継いでいます。

それは父親時代の後援者からの個人献金に加え、企業・団体献金や政治資金パーティーの開催等であり、年間では億円程となります。

そこで当事者はいかにそれらを使うかが問われます。

金額が大きすぎる場合、本来の政治資金として使い切る事が困難であれば、なるべく支出に充当しようとした結果として本来の趣旨とは大きく異なったものになってしまうことが想定されます。

またそこでは、「どうせ支出するのなら」という打算も働き、出来る限り自分や身内に都合の良いものをという事から、どう見ても私用や身内で還流するような使途ともなり得ます。

それはあたかも官僚が過剰な予算を使い切るために、お手盛りの発注をするが如く、であります。

本来は「必要だから集める」という原則が逆転して「集まってくるからとにかく使う」という感覚に陥ってしまうのです。そこには当初から極力節約しようという意識は微塵も育ちません。

自ら集めた献金か、強制的に徴収した税金か、が少なくともの違いでありますが、政党支部であれば政党助成金という税金も入っており、その境目すら曖昧になってくるでしょう。

それではこの因習を打破するにはどうするべきでしょうか。

私は、世襲の禁止に加えて、企業・団体献金や政治資金パーティの禁止が必須であり、更には国政では立候補する選挙区を定期的に変更させるという制度が望ましいとも考えます。

日本はイギリスから小選挙区制度を学んで導入に至りましたが、選挙区を移動させるという重要な仕組みを無視しました。自分たちに都合が悪いと考える政治家がほとんどだからでしょう。

しかし日本の財政が逼迫し将来の展望も見えない中、政治家の「多額の資金をどう使い切るか」という思想や我田引水型の政治手法を改める為にも、今一度考えるときにあります。

なお、かくいう私も実は元自民党所属の政治家の家系に生まれた者です。

しかし、「機会平等の社会の実現」や「しがらみによる配分の政治からの脱却」という問題意識から、親戚はおろか同級生も全くいない選挙区に独り降り立ち、政党組織も全くない中、企業・団体献金も受け取らずにここまでの道を切り拓いてきました。

前方は常に険しいですが、誰かが踏み進まなければ道は出来ない、と信じています。

一身独立して一国独立す。

今、この国を担う政治家のあり方そのものが問われています。

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