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コンパクトシティの出口

高齢化と人口減少が進む中、最近の流行として「コンパクトシティ」という概念があります。衣食住が近接している地域に、出来る限り集約して居住していただくという考え方です。そして、そこに行政サービス等も集約していくことになります。

 富山市はコンパクトシティに舵を切って、中心市街地に移転していただく方に補助金を出し、集約化に効果が出ているという話を聞いたことがあります。

 このコンパクトシティ、とても良い発想だと思うのですけども、一つ私には気になっていることがあります。「住民が著しく減少した地域をどうするのか」、究極的には「誰も住まなくなった地域への行政サービス等をどうするのか」ということです。この出口戦略について語る方はあまりいません(語りにくいテーマですので)。

 これから「誰も住まなくなった地域」が出て来るでしょう。本当に厳しい現実ですが、そこから目を背けてはいけません。今、毎日地域を回る中で「誰も住まなくなった地域への行政サービス等(電気、水道等を含む)をすべて停止する」とどうなるだろうか、という究極の問いを自分に課しています。

 例えば、近年、宅地開発による行政への収支(住民税、固定資産税等の収入と種々の行政サービスにかかる費用の差分)はマイナスだという論文を見たことがあります。新規に開発される地域の行政への収支がマイナスだと仮定すると、それに現在のインフラ、サービスがそのまま維持されるならば、行政負担はどんどん膨らんでしまい破綻の方向に向かいます。

 そうすると、幾つか対応のやり方があって、人口減少している自治体では今後の新規宅地開発を著しく制限するということ、コンパクトシティを強烈に進めながら既存インフラをフル活用すること、現在の行政サービスを削減すること等が思い浮かんできます。かといって、現実を見ているとそうも行かないことをひしひしと感じます。そんな機械的なアプローチでは絶対に上手く進まないでしょう。私にも良い解がないのです。

 政治・行政にいる側からすると、口にしにくいテーマですけどね。誰かが言わないといけない問題でもあります。

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