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「泥酔する女性がいなくならないと、レイプの有罪宣告率は上がらない」 元裁判官の発言が英国で論争に

イギリスの新聞『オックスフォード・メール』のインタビューを受けた、元裁判官による発言が波紋を呼んでいる。

インタビューを受けたのは、今月退職した元裁判官の女性、メアリー・ジェーン・モワットさんで、彼女は「お酒で泥酔する女性がいなくならない限り、レイプの有罪宣告率は上がらないでしょう」と発言したのだ。

裁判をしても加害者が無罪になる確率は案外高い

彼女の発言は以下のようなものだ。

「実際に裁判を起こした被害者の女性たちは『酔っていたので、自分が何を言ったのか、何をしたのか全く覚えていないのです』と言うことが多い傾向にあります。つまり私が言いたいのは、陪審員が彼女らの発言を聞いてどう判断するか、ということです。決して、酔っている女性はレイプされてしょうがないと言っているわけではありません」

イギリスにおけるレイプ事件の有罪宣告率は現在60%で横ばいなのだそう。被害者の女性が勇気を持って裁判を起こしたとしても、加害者に無罪を言い渡される確率は案外高いということだろう。

実際に裁判官として働いていた彼女の言葉には説得力も感じられる。確かに「私は何も覚えていません」という女性の証言をもとに、レイプ加害者に有罪判決を下すのは難しいことと想像がつくからだ。

被害者より加害者の行動や過失に焦点を当てるべき

一方、彼女の発言を否定的に捉える人も多い。

レイプ被害者をサポートする団体であるレイプクライシス・イングランド&ウェールズは、「『酔った女性をレイプしてはいけない』とはっきり発言されているけれども、それでも彼女の発言はとても有害になりえるものです。もし女性が飲酒や薬で意識を失い、無力になった場合は陪審員からの同意はもらえないからです」と批判するコメントを寄せている。

またこの団体は、警察に届けを出すレイプ被害者はわずか15%という事実を指摘。そして「レイプ被害の届け出率を高めるためには、被害者より加害者の行動や過失に焦点を当てるべき」と反論している。

インターネット上でも賛否両論

これらの論争を受けて、インターネット上でもコメントが寄せられている。その一部を紹介しよう。

「私はこの元裁判官の意見に同意します。彼女はレイプされた女性が悪いと言っているのではなくて、女性が何も覚えていない場合は裁判に勝てないと言っているのです」
「女性は飲酒をやめる必要なんてない! 男性がレイプをやめるべきなんだ!」
「何も覚えてないっていうなら、どうしてレイプされたって言えるのですか?」
「悲しいけれど、彼女は正しいと思います」

等々、賛否両論のコメントがみられる。

もちろん防げない事故もあるが、防げる事故もある。私たち女性自身も節度をわきまえたお酒との付き合い方で、レイプの可能性を少しでも減らせるのは確かだろう。

中村綾花

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