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拉致問題とかもそうですよね

福田元首相、中韓との歴史認識問題に「過去の話、きりがない」(産経新聞)

 福田康夫元首相は25日、都内で講演し、中国や韓国との歴史認識問題に関し「過去の話をいつまでしていてもきりがない。過去のことは多少時間をかけて静かに交渉していけばいい」と述べ、両国との関係改善を優先すべきだとの考えを示した。

 さて久々に福田「あなたとは違うんです」康夫元首相の登場です。世の政治家には不当に高くあるいは低く評価されている人は多く、また実態とはかけ離れたところで期待あるいは非難されている人もまた目立つように思いますが、このあなたとは違う元首相はどうでしょう。例えば民主党などは前原誠司を希少な例外として、党全体が左からは誤った期待を、右からは勘違い甚だしい罵倒を受けていたものですが、自民党の面々はそれに比べればマシと言えるでしょうか。記録的な低支持率を記録した森元総理などは実態と国民の理解が概ね一致した例と言えますが、小泉は正反対でしたね。そして福田は? 安倍のようには警戒もされていませんでしたけれど、実際にやったことは意外に……

 それはさておき、例えば北朝鮮に対して日本は拉致問題を絶えず持ち出してきたわけですが、そこで北朝鮮のトップが「過去の話をいつまでしていてもきりがない」と述べたら日本側はどう反応するのでしょう。過去の問題は解決済、ここからは未来志向で云々と、この辺は日本が言ってきたことであるのと同様に、日本が言われたことでもあります。自身が加害者として償うべき相手には「過去の話」と切って捨てるのに、いざ自分が被害者側になって「過去の話」「未来志向で」と退けられれば猛反発する、そういう態度は率直に言えば「みっともない」ですかね。

 実際のところ日本側が北朝鮮との拉致問題のように自らが被害者の立場にある案件をも「過去の話」と冷徹に扱ってきたのであれば、中国や韓国との戦後問題を福田元首相のように「過去の話」として軽視するのも筋は通るのかも知れません。しかるに、自分が相手を責める側に回ったときは決して相手を許そうとしない、無理難題を押し続けて問題の解決を拒む、北朝鮮に対してそうした外交姿勢を続けてきた日本が、いったいどの面下げて中国や韓国に対して「過去の話をいつまでしていてもきりがない」と言えるのか。その様な振る舞いはまさに盗人猛々しいと非難されても致し方ないでしょう。どうにも福田元総理は自国を客観的に見ることができるとは言いがたいものがあります。

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