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配偶者控除見直し議論再開も、賛成はわずか

共同通信が9月25日付で「配偶者控除を抜本見直し 働く女性後押し」という記事を配信した。

 政府は25日、所得税を軽減する配偶者控除の仕組みを抜本的に見直す方向で検討に入った。専業主婦世帯か共働きかを問わず所得税から一定額を差し引き、女性の働き方に中立な新制度を軸に議論する。女性の就労を後押しするのが狙いだが、専業主婦やパートの妻がいる高所得世帯は増税となる可能性があり、調整は難航しそうだ。
 29日に政府税制調査会の総会を開き、配偶者控除の議論を約3カ月ぶりに再開する。安倍政権は女性の活躍促進を成長戦略の柱に掲げている。「専業主婦に有利で女性の就労を阻害している」と批判のある税や社会保障の在り方を年末までに総合的に見直す方針だ。


いかにも見直しが決定したかのようなタイトルだが、これから本格議論が再開するという記事だ。しかも、もし配偶者控除が廃止されれば、タイトルにある「働く女性後押し」というよりも、実質は子育て世帯への増税という意味合いの方が大きい。記事本文でも「高所得世帯は増税となる可能性があり」としているが、高所得世帯だけでなく、低中所得世帯にも増税になる。以前の記事でも書いたように、配偶者控除を受けているような専業主婦世帯はみな高所得層だというイメージは全くのレッテルであり、通信社の記事としては偏向と言わざるをえない。

こういった「子育て世帯への増税」を「女性の活躍推進」という聞こえのよいお題目にすり替えている欺瞞は、多くの人が見抜いている。EconomicNewsの記事『子育て中の女性、「配偶者控除の廃止に賛成」わずか13%』では以下のアンケート結果が紹介されている。

子育て・育児支援のポータルサイト「こそだて」を運営する株式会社ブライト・ウェイが、30代女性を中心とした会員にアンケートを実施したところ、配偶者控除の廃止に「賛成」は13.8%と少数派だった。最多は「反対」で51.1%、「どちらでもいい(自分には関係ない)」が10.3%、「わからない」も22.7%いた。
調査は今年7月1日~8月31日、ブライト・ウェイが運営するサイト上で実施。518人(女性494人、男性24人)から回答があった。中心年齢は30代前半で、回答者の属性は、「出産を機に退職した専業主婦」が34.1%、「正社員(育休中含む)」が32.9%、「結婚してからずっと専業主婦」が16.1%、「パート・アルバイト」が9.1%などとなっている。


回答者に正社員が3割いるにもかかわらず、配偶者控除廃止に賛成しているのはわずか13%なのだ。投票数(7万票)の多いYahooの意識調査でも、「税負担が増すだけなので存続すべき」と回答したのが50% で、「女性の働き方を制限しているので撤廃すべき」と回答したのは18.4%だ。「専業主婦世帯と共働きの世帯の控除合計額を同じにすべき」の27.4%と合わせても半数に満たない。

女性の活躍を推進することに反対する人は少ないだろうが、配偶者控除の廃止でそれが実現するわけではないこと、待機児童の問題や、出産時に過半数の女性が退職せざるを得ない雇用状況など環境整備が不十分であること、消費税増税のタイミングでさらに子育て世帯へ増税することで逆に少子化を進めてしまうのではないかという懸念など考えれば、諸手を挙げて賛成はできないというのが多くの人々の感覚なのではないだろうか。

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