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「ヘイトスピーチ、憂慮にたえない」―山谷えり子国家公安委員長が会見

山谷えり子拉致問題担当相(編集部撮影)
山谷えり子拉致問題担当相(編集部撮影) 写真一覧
9月25日、先日の内閣改造で国家公安委員長、拉致問題担当大臣に任命された山谷えり子氏が外国特派員協会で会見を行った。冒頭のスピーチでは拉致問題解決への意気込みを語ったが、質疑応答では山谷氏が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)関係者と一緒に写っている写真が報道されたことについて、質問が集中した。

違法行為があれば、法と証拠に基づいて厳正に対処する

―TIMES(※)です。在特会の関係者である増木氏との関係が取り沙汰されたが、その際、「在特会関係者だとは知らなかった」といったと報道されています。しかし、増木氏は15年前から知っているといっているそうです。こうした疑問を晴らす意味でも、何年前から知り合いで、何回ぐらいお会いになったのか、ということを教えてください。また、在特会についてのお考えをお聞かせください。(外国人記者)

山谷えり子議員(以下、山谷):私は選挙区が全国でありまして、たくさんの人々とお会いをいたします。その増木さんが、在特会の関係者ということは、存じ上げておりません。

―何回ぐらいあったのか?最初にお会いしたのは?(外国人記者)

山谷:何回、何年前というのは記憶にございません。たくさんの人に、いろんな機会にお会いをしながら、いろんな意見を聞いているということでございます。

―在特会という組織が主張している内容については、どのように考えているのか?(外国人記者)

山谷:一般論として、いろいろな組織についてコメントすることは適切ではないと考えております。

―大臣のお話に出てきた国連や米国の国務省、大臣がご担当されております警察。この3つの組織はすべて在特会はヘイトクライム、犯罪のグループだと指摘している。彼らは差別的な発言を扇動して、在日韓国人、朝鮮人に対する差別を促すような組織であると言っている。警察のトップとしてはっきりとこの場で、ヘイトクライム、ヘイトスピーチ、差別的な行為は許すべきではないとおっしゃっていただきたいと思うのですが、いかがでしょうか?(外国人記者)

山谷:先程、「サインを」とお願いをされまして、私は「和を以って尊しと為す」という風に揮毫をさせていただきました。日本というのは、「和を以って尊しと為す」、一人ひとりの人権を大切にしてきた国柄でございます。そして、ヘイトスピーチに関しましては、特定の集団や人々に対して、非常に差別的な決めつけであり、名誉棄損をしたり、あるいは、侮蔑的な感情を煽ったり、憎悪の感情を煽るということで、それは誠によくない。憂慮に堪えないことであります。

そして、昨今の日本でヘイトスピーチをする人、そしてまたそれに反対する人々の間で暴力的な行為すら起きている。遺憾に思っております。

警察といたしましては、必要な警備を行い、そしてまた違法行為があれば、法と証拠に基づいて 厳正に対処していかなければいけないと考えております。

―大臣は、週刊文春の記者のインタビューで「在特会を知らない」と答えております。それで警察行政のトップが務まるのでしょうか?今、これだけ国連で問題視されている団体、在特会の存在を知らない。それこそ辞任に値しませんでしょうか?(フリージャーナリスト)

山谷:ヘイトスピーチ、ヘイトクライムに関しましては、先ほども申しましたが、憂慮に堪えない、遺憾に思います。平和で愛し合う世の中を作りたい。そんな21世紀をつくりたいと思う多くの人々、私も当然その一人でございますが、それに対するチャレンジだと思っています。

週刊誌のやり取りに関しましては、事実ではございません。

―慰安婦問題について。朝日新聞の記事が出てから、日本の右派系のメディアが朝日を強く攻撃していますが、これには政治的な背景があるのではないかと思っています。政府がこうした動きを促しているのではないか、と考えてしまいます。こういう背景において、日本における「報道の自由」の現状について、どうお考えか。(外国人記者)

日本は「報道の自由」がある国だと私は考えております。私も元記者として、真実が明らかになっていくことを望んでおります。

―日本をヘイトしているような外国特派員もいると思うが、こうした人たちも取り締まっていただけるのでしょうか?(国民新聞)

山谷:言論の自由と、一人ひとりの人権は守らなければならないと考えております。

週刊誌の書きぶりは正しくなかった

山谷えり子拉致問題担当相(編集部撮影)
―現状では、警察がヘイトスピーチをしている人たちを守っているかのように見える映像。あるいは、まったく無抵抗の老人をヘイトスピーチをしている人たちが、殴る蹴るの暴行を加えているのに警察官が特に取り締まる様子のない映像がインターネットで流れて、これが日本のイメージを大きく損なっているように思います。

そういう現状を踏まえて、警察を監督する大臣として、ヘイトスピーチの問題に関して、警察がきちっと対応していく、現行法でできる限りのことをやっていくというお考えは、ここで披瀝していただけるのでしょうか?(フリージャーナリスト)


山谷:私もですね、そのいろいろなグループがぶつかっている映像をいくつか見ております。違法行為があればですね、暴力行為があれば、当然法と証拠に基づいて、厳正に対処しなければならないと思います。警察を督励してまいりたいと思います。

―先ほどのお話を聞いておりますと、問題人物について会ったけれども、彼の組織についてよくわからないということだが、警察組織のトップである大臣は、右翼団体についてあらゆることを知っておくべきではないかと思うが、どうか。それを「知らなかった」ということ自体が問題ではないか。(外国人記者)

山谷:あの「知らなかった」とは言っておりません。ですから、週刊誌の書きぶりは正しくなかったという風に先ほどもお応えをいたしました。ヘイトスピーチ、ヘイトクライムというのはよくないことだということも申しました。そして、違法行為があるならば、法と証拠に基づいて、警察としては厳正に対処していくべきだと考えております。

―先日、番組において書面で山谷議員に質問をさせていただき、書面でご回答いただきました。その中で、「在特会について、どのような団体だと認識していますか」という質問に対するお答えが「同団体については、在日韓国人・朝鮮人問題を広く一般に提起し、彼等に付与されている『特別永住資格』の廃止を主張するなど、『在日特権』をなくすことを目的として活動している組織と承知しています」という風にお答えいただいているのですけれども、この場合の「在日韓国人・朝鮮人問題」ならびに「在日特権」というのは、どういうものを指しているのか、教えていただきたいと思います。(TBSラジオ)

山谷:あの本当に、このところたくさんの取材を受けて、たくさん回答をしております。今、お読みになられた部分は、おそらく全体を示していないのでわかりませんが。

今お読みになられた部分は、おそらく在特会のホームページから、引用したものをそのまま記しているんだと思います。

―そういった問題があると認識しているということですか?(※司会から時間がない旨、注意が入るが、非常に重要な質問なのでということで、さらに回答を求めるやり取りが起こる)

山谷:在特会が言っている「在日特権」というのが、詳しくは何を示すのか。「在日特権」という定義というものは、それはいろいろなグループがいろいろなことをカギカッコで言っているのだと思いますが、法律やいろいろなルールに基づいて、特別な権利があるというのは、それそれで私が答えるべきではないと思います。

拉致問題の解決のためには、国際連携が大切でございます。どうぞ皆様のお力をお貸しいただければと思います。ありがとうございました。

※9月26日編集・追記:冒頭の質問者を「ニューヨークタイムズ」と記載しておりましたが、英国Timesの誤りでした。関係者の皆様にお詫びの上、訂正させていただきます。

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