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iPS細胞が「創薬」にも役立つことの意味

iPS細胞といえば再生医療に期待が集まっています。先週、理化学研究所などのチームが、目の難病患者の皮膚から作製したiPS細胞を網膜の組織に変化させ、患者に移植する手術を実施したことが発表されていました。
理研、目の難病にiPS細胞で世界初の手術 : 科学 : 読売新聞

しかし今週にも相次いでiPS細胞の成果として、京大や兵庫医大のチームが、遺伝子の変異によって軟骨ができず、低身長になるなどの症状の病気をiPS細胞をつかって再現し 治療薬候補を発見したことが報道されています。iPS細胞が「創薬」の分野を大きく変えることを示した大きな成果でした。
iPSで軟骨の病気再現 治療薬候補を発見、京大 - MSN産経ニュース

iPS細胞がなぜ「創薬」に役立つのかと疑問に感じる人も多いとは思いますが、それについてメルマガで書いた部分を抜粋しておきます。

理由は、基本的に実験はマウスを使いますが、新薬は数多くのアイデアを試薬としてマウスで実験し、フィルターにかけます。マウス実験で問題が起これば、そのアイデアはボツになります。しかし、マウス実験でダメだったものが、かならずしも人間でもダメだとは限らないのです。しかし、いきなり人で実験することはできません。そこで、人で実験するのではなく、iPS細胞で安全性を確かめ検証しようというのです。

「衣食住」の時代から「医・職・充」の時代へ ::

つまり、iPS細胞を使って、いきなりどの試薬が効果があるのかを確かめることができるので、劇的に「創薬」の開発のあり方を変えてしまいます。

今日の医薬品開発は、ますます開発コストを要するようになって、それだけ開発リスクも高くなってきていますが、iPS細胞の技術を利用すれば、医薬品の開発スピートも高まり、またコストを下げます。

実際「創薬」分野での利用、またその周辺の培養のサービス、培養のための容器や機器開発などの新しいビジネスも、まだまだ始まったばかりとはいえ、熱い注目が集まってきているそうです。

iPS細胞の研究成果の特許管理や社会への還元を促進する「iPSアカデミアジャパン」や、そこから分離独立し、iPSアカデミアジャパンとさまざまな事業会社をつなぐ「iPSポータル」といった組織があることも、実用化を促進するのではないでしょうか。

株式会社iPSポータルの村山社長は、iPSポータルを立ち上げられる前までは、iPSアカデミアジャパン株式会社の社長だった方で、村山社長の講演を伺う機会があったのですが、「創薬」分野から、新規ビジネスや実用化が案外早く進むという感触がありました。想定していた以上に、iPS細胞の実用的な利用が進んでいく可能性がでてきていたことになります。

iPS アカデミアジャパン 株式会社
株式会社iPSポータル

iPS細胞が救うのは、これまで不治の病とされてきた患者さんだけでなく、日本の医薬品周辺の産業や日本の経済なのかもしれません。

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