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執行士のストは1週間

Pau : les huissiers de justice font la grève des audiences pendant une semaine

世間では飛行機のストの方が注目度が高いが、法律実務的には執行士のストの方がはるかに重大な影響を及ぼす。

というのも、執行士は日本の執行官に一応相当するとはいえ、民事訴訟の原則的な送達実施機関であり、審理に立ち会う廷吏の役割も果たしているからだ。

日本では訴訟を提起すると、裁判所から被告に、原則として郵便局員による特別送達がされるが、フランスでは、当事者が依頼して相手方に対して召喚状を送達することで訴訟が始まる。
その時の送達が執行士送達である。

つまり、執行士がすべて職場放棄してしまうと、その期間中、誰も訴訟を提起できなくなるというわけである。

そうなると、直ちに思い浮かぶのが、時効中断はどうなるかだ。

それのみならず、係属中のすべての訴訟も、公判や弁論期日は、廷吏役が不在となるために、開くことができない。麻痺状態となる。

そして、今回のストライキの抗議対象である法改正案は、まさしくこの執行士による送達という制度を郵便局による書留で替えてしまうというものであるから、執行士達にとっては譲れぬ一線だ。

日本でも、特別送達と書留郵便による送達とは違う。特別送達はきちんと送達の名宛人や同居人に手渡す必要があるが、書留郵便による送達では発送することで送達したことになる。
フランスの執行士送達と書留郵便送達との違いが日本法と同じというわけではないが、送達方式を郵便にするということに反対する理由は、やはり司法の安全を損なうということだ。日本法を思い浮かべても、イメージとしては手続が簡略化され、送達されていないのに送達の効果が発生する可能性が高まるという点に不安を覚える理由が感じられるであろう。

そしてこの問題が、同時に執行士という職業のパイを奪うことにつながり、それが反対運動の強いインセンティブとなっていることも指摘せざるを得ない。

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