- 2014年09月13日 11:19
てい談 どうする“空き家列島・日本”
1/2富士通総研 上席主任研究員 米山秀隆氏
不動産コンサルタント 長嶋修氏
公明党空き家対策プロジェクトチーム座長(衆院議員) 伊藤渉氏
米山 中古住宅活用へ抜本対策を
長嶋 住宅総量の目標定めるべき
伊藤 特別措置法の制定をめざす
高齢化や人口減少に伴い、放置されたまま老朽化する「空き家」が急増し、大きな社会問題になっています。そこで米山秀隆・富士通総研上席主任研究員と不動産コンサルタントの長嶋修氏、公明党空き家対策プロジェクトチーム(PT)座長の伊藤渉・衆院議員(党国土交通部会長)の3人に、対策の在り方などを語り合ってもらいました。
なぜ増え続けているのか
伊藤 総務省の調査では、昨年10月1日現在で全国の空き家数は820万戸に上り、総住宅数に占める割合も13.5%と、いずれも過去最高でした【グラフ参照】。
自治体の対策には限界もあります。そこで昨年10月、公明党はPTを立ち上げ、新法制定を含む抜本的な対策について議論を進めてきました。今秋の臨時国会に与党として空き家対策に関する特別措置法(特措法)案を提出し、成立させたいと思っています。
長嶋 戦後の住宅事情を振り返ると、高度成長期は住宅が圧倒的に不足していました。そこで新築住宅を造り続け、そのことが日本経済を押し上げることにもつながりました。1968年の時点で総住宅数が総世帯数を上回りましたが、バブル崩壊後の90年代以降も新築建設は続いています。
この間、空き家が少しずつ潜在的に増えていました。このままのペースで行けば、30年後には空き家率が4割を超えるというリポートもあります。
伊藤 即効性のある景気対策として、新築建設に傾斜しすぎて、住宅政策全体のバランスを見直すタイミングを失ってしまった感もあります。
米山 過去に成功してきた政策が裏目に出て、空き家の増加に歯止めが掛からなくなっているのです。例えば、固定資産税の住宅用地に対する特例措置です。これは、住宅が立つ土地の固定資産税を最大で更地の6分の1に軽減するものです。
老朽化した空き家でも建っていれば税負担が軽くなるため、「撤去しないでおこう」という心理が働いてしまいます。都市部でもかなり郊外まで住宅開発が進みましたが、人口が減少するにつれ、郊外など不便な地域で空き家が目立ってきました。



