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平成26年9月13日

[異例の人事]

 9月3日以降、順次内閣改造・自民党役員人事の変更が行われています。

 今回の内閣改造は、支持率が高水準の中で挙党体制の確立のため行われたとあり、なかなか難しいものがあったと思います。ただ、政権が女性の活躍を広く応援する立場を明確にしたこともあって、
1.主要閣僚の留任
2.過去最多の5名の女性閣僚の登用
3.未入閣の先輩方からの選任
というコンセプトでの改造が、国民の方々の一定の理解を得られたことにはホッと胸をなでおろしています。

 党人事についても、野党時代の自民党の党勢回復に尽力した谷垣禎一元総裁を幹事長に登用するといったサプライズが好感を持たれました。

 今回の改造に際して、地元をはじめ多くの方々から私の処遇への期待の声をいただき(Yahooで私の名前を検索すると「入閣」というキーワードが出てきます)光栄だったのですが、私自身は上記コンセプトがある程度わかっていましたので、「今回は大それたことは考えておらず、与えられた持ち場で全力を尽くします」とコメントしていました。

[実はこだわっていた役職]

 しかし実はその陰で、是非やりたい役職があったのです。今回の組閣に先立ち、未入閣で当選回数5回以下の自民党の全議員に対し、幹事長室から希望役職調査票が配られたのですが、そこにある第1希望から第5希望の欄で私がたった一つ書いたのが、「財務金融部会長」でした。

 これは党の中で、財務省や金融庁が所管する法案などについての検討を行う、財務金融部会の責任者です。これから大変な局面を迎える消費税率の再引き上げや、法人税率の引き下げなどは、党の税制調査会において議論するのですが、財務金融部会長になると(他の部会長もですが)他の議員に先立って発言する権利も与えられます。

 今年の前半、党内で成長戦略(日本再生ビジョン。これが政府が発表した「日本再興戦略]の原案になった)を作る際、塩崎恭久政調会長代理の命を受けて、「法人税率の引き下げ」「コーポレートガバナンス改革」「GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)改革」「総合取引所の実現」「株式持ち合いの見直し」「地方金融の見直し」などの、提言の柱とも言える部分の作成に関わりました。
 ゴールデンウィーク期間中、深夜や早朝にメールのやり取りをしたり、議員会館で財務・金融当局と火花を散らせる激論を交わしたりしてようやく取りまとめられたのが今回の提言です。

 また、国際競争力を高める観点からの法人税率の引き下げについては、若手の経済に関心のある議員たちとともに勉強会を立ち上げ、当初は消極的だった党の税制調査会を動かし、来年度から実施するという文言を入れてもらいました。

 おかげさまで今回の成長戦略は好感をもって受け止められましたが、これをしっかり実現するためには不断のチェックが必要です。
 また、夏の概算要求が合計で初の100兆円に達し、このままでは財政再建に大きな足かせになると感じています。確かに「地方再生」「国土強靭化」は重要なテーマですが、歳出の効率化や改革はしっかり進めていかないといけません。

 より根本的には、大量の国債を日銀が引き受けたり、公的金融機関や公的ファンドが拡大を続けるという現状が果たしてどこまで続くのか、という懸念があります。

 時には民間の市場マインドを持たねばならない金融当局と、金利の暴騰による国債の返済不能を防がなくてはいけない財務当局のマインドがずれる場合もあるのではないか、そしてかつて小泉政権のもとで目指されたような、規制緩和と事後チェック機能の強化、公的金融の民営化へのシフトという方向が、真の強い経済のためには必要なのではないか・・・

 しかし残念ながら、こういったメンタリティーを持つ議員は、自民党の中では(少なくとも幹部クラスでは)少数派と言わざるを得ません。「上げ潮派」「改革派」の政策は確かにデフレ下にあってはそぐわないものもあるでしょうが、これからは二大政党制の時代です。日本の力強い未来のためにも、私のような人間が、自民党の財務金融部会長になって政策に関与することが持つ意味は極めて大きいと自負しているのです。

[激動の10日間]

 9月3日午後、就任したての稲田朋美政調会長から私の携帯電話に連絡がありました。「安倍総理は今回の人事に賭けている。政調会長のもとに少人数からなる政策検討チームを作るので、是非そのメンバーに入って欲しい。」というものでした。それに対して私が「政調会長、私の希望役職調査票をご覧いただいていますか?」と尋ねると「まだ見ていません。」とのこと。「会長を直接支える立場も大変光栄だと思いますが、私は今回財務金融部会長のポストにかなりこだわりを持っています。どうか各議員の希望役職をご覧のうえ検討いただき、再度お電話をいただけますか?」とお返事しました。

 同日夜、党の行政改革本部長に内定した河野太郎議員からも電話があり、「行政改革に力を貸して欲しい。是非副本部長を受けて欲しい。」とご連絡がありました。私は自民党の無駄撲滅プロジェクトチームの一員として河野議員と仕事をしていましたし、確かに歳出削減は今回の私のテーマではあったのですが、私からは「現在政調会長と部会長人事で調整中なので追って連絡します。」とお答えしました。

 後日、谷垣禎一幹事長からも携帯電話に直接連絡がありました。「平将明さんの後任の情報調査局長をお願いできないか。」という趣旨でした。情報調査局長は、報道をはじめ様々な情報を収集し、分析のうえ広報本部や必要な各部局にフィードバックする大切な役職です。しかし私からはここでも「現在政調会長と部会長人事で調整中なのですが、兼職が可能か教えていただけますでしょうか。」と僭越ながらお答えしました。

 参議院の役職が未定ということもあって人事が難航する中、色々調整をしていただき、幹部の皆さんには大変ご迷惑をおかけしました。人事案件は党総務会での承認手続が必要ということもあって、揉めることはないだろうかと胃の痛い日々が続きましたが、結果として、私の人事は、党情報調査局長兼財務金融部会長ということに落ち着きました。行政改革副本部長のポストは結果としてお受けできませんでしたが、歳出削減の観点から行政改革本部とは密に連携を取り合うということになりました。

 実は党の国会対策委員会からも連絡があり、まだ大きな役職を受けることになりそうですが、決まったらまたお知らせする所存です。また国会が忙しくなると地元日程や講演依頼などとの調整が難しくなりそうですが、全力を尽くして参ります。

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