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- 2014年09月12日 08:20
新大臣の国会質問回数1,2位は女性! 安倍改造内閣の新閣僚を、国会での議会活動データでランキング
1/2内閣改造の夜、成長戦略、構造改革など、アベノミクス第二幕を大議論
9月3日、内閣改造の夜、NPO法人「万年野党」では、『《内閣改造》【元官僚らによる徹底解説】「万年野党」が斬る これからの課題とは』と題し、岸博幸(慶應義塾大学教授・万年野党理事)、須田慎一郎(ジャーナリスト)、高橋洋一(嘉悦大学教授・万年野党アドバイザリーボードメンバー)、原英史(株式会社政策工房代表取締役社長・万年野党理事) といったメンバーで、ニコニコ生放送を行った。「一強多弱」と言われている現在の国会勢力の中で、今回は内閣改造をキッカケに、政策面に重点を置いて、これからの日本の課題について議論するというコンセプトで行ない、この放送には、17,000人以上の来場者と、4,500近いコメントが集まるなど、大きな反響をもらった。
また、この放送をキッカケに、須田慎一郎氏には、「万年野党」のアドバイザリーボードメンバーに加わってもらう事になった。「万年野党」の最新役員については、公式HP(http://yatoojp.com/about/)を見てもらえればと思う。
議会活動データでは、女性閣僚が新閣僚の1位、2位を独占
今回のコラムでは、この内閣改造で新閣僚となった議員について、「万年野党」が『国会議員三ツ星データブック』などの分析で利用している国会での活動データで見てみることにしたい。今回の内閣改造は12人の大幅交代となり、とくに過去最多となる5人もの女性閣僚が誕生したことも話題になった。
自民党への政権交代以降の2013年の通常国会である183国会(+182国会)から、2013年臨時国会である185国会(184国会)、最新の2014年通常国会である186国会までの、国会活動データを合計してみた。
今回新たに閣僚になった12閣僚の中で、最も質問回数が多かったのは、9回の山谷えり子・拉致担当大臣兼国会公安委員長だった。
次いで質問回数8回の有村治子・女性活躍担当大臣が2位となり、女性閣僚が上位になる象徴的な結果となった。この女性閣僚二人が、参議院からの入閣であることも特徴と言える。
3位となったのが、塩崎恭久・厚生労働大臣で質問回数5回、4位には、今回の内閣改造で最も注目された1人である石破茂・地方創生担当大臣が4回と、大臣・官房長官経験者の大物が続いた。
自民党政調会長代行でもあった塩崎大臣は、「万年野党」が行っている国会質問の「質」の評価である『国会議員質問力評価』においても、2014年通常国会の予算委員会版で1位になった政策通でもある。
『国会議員質問力評価』の結果については、6月17日公開の当コラム『「質の高い質問」をした議員は誰かーー今国会「国会議員質問力評価」1位から70位までの全議員名を発表』(http://gendai.ismedia.jp/articles/-/39567)と、「万年野党」HP(http://yatoojp.com/2014/06/16/1075/)も是非ご覧いただければと思う。
『国会議員質問力評価』については、9月15日に行う『万年野党第2回総会・政策シンポジウム』で、正式には説明しようと思っているが、今月末から始まると言われる臨時国会を対象に、新たな質問の「質」を評価する『国会議員質問力評価』を有識者らの他、有権者も巻き込んでリアルタイムに近い形で実施して行く予定であり、こちらも注目してもらいたい。
1年半「質問ゼロ」の新閣僚が7人も!
新閣僚のランキングに戻ろう。質問数2回で5位なのは、自民党政調会長であった高市早苗・総務大臣。残りの7人の新閣僚は質問0回で並んでいる。もちろん、この7人の中には、大臣等政府内の要職や委員長などについていたため、質問しづらい立場にあった議員もいるのだが、それでもこの1年半近い国会の中で本会議でも委員会でも1度も質問していない議員が、新入閣した閣僚に半数以上いるというは、少し淋しいようにも思う。
閣僚になるためには、決して国会議員である必要はなく、民間から入閣することもあるのだから、少なくとも、大臣の議会での活動だけが必ずしも重要というわけではない。
新内閣を見るとき、知ってる政治家が入った、外れたといった役職配分や、いわゆる派閥同士での政局などといった見方は重要な要素だ。ただ、それだけでなく、大臣になるような政治家は、どんな人たちなのか? その政治家たちは、国会議員であった際には、どういう活動をしてきたのか? こういった面も指標に加えるべきだろう。
さらにその活動の内容にまで踏み込み、ニコニコ生放送で議論されたような、本当の改革を進められるのは誰か、それぞれの省庁にどんな課題があって、誰を大臣にすることで、課題は推進するのかといったことまでが、国民の中で共有されるようになれば、政治も大きく変わるのではないかと期待する。
議員立法をしているのは、新閣僚12人中6人
質問回数以外の国会議員活動データについても紹介していく事にしよう。1つの指標が、立法府の機能として議員立法を提案してきた回数だ。
今回、新入閣となった議員の中では、高市早苗・総務大臣が議員立法提案回数2回でトップだった。
次いで、1回に並んだのが、塩崎恭久・厚生労働大臣、望月義夫・環境大臣、山谷えり子・国家公安委員長、有村治子・女性活躍担当大臣、石破茂・地方創生担当大臣の5人だ。
12人の新閣僚のうち、半数の6人が政権交代以降に議員立法提案を行っているのを多いと見るか、少ないと見るか? 個人的には、政策立案能力の高い議員に、入閣してもらいたいと思っており、議員立法提案の数もまた、今後、政治家を見る1つの指標になるのではないだろうか。
国会での活動データとしては、「万年野党」が取っている指標に、もう1つ質問主意書提出回数がある。ただし、こちらは野党的な立場で活用されるものとのイメージが強いこともあり、今回新入閣した閣僚で、質問主意書を1年半に提出した議員は一人もいなかった。
以下、新閣僚の議員活動データを掲載しておこう。
新入閣閣僚の国会での議会活動データ一覧
議員名 衆・参の別 役職
質問回数計・議員立法提案回数計・質問主意書提出回数計、それぞれ( )内は、182.183国会・184.185国会・186国会での回数
高市早苗 衆議院議員 総務大臣
質問回数2回(1・0・1回)・議員立法2回(2・0・0回)・質問主意書0回(0・0・0回)
松島みどり 衆議院議員 法務大臣
質問回数0回(0・0・0回)・議員立法0回(0・0・0回)・質問主意書0回(0・0・0回)※期間中副大臣を務めていた
塩崎恭久 衆議院議員 厚生労働大臣
質問回数5回(2・1・2回)・議員立法1回(0・1・0回)・質問主意書0回(0・0・0回)
西川公也 衆議院議員 農林水産大臣
質問回数0回(1・0・0回)・議員立法0回(0・0・0回)・質問主意書0回(0・0・0回)
小渕優子 衆議院議員 経済産業大臣・産業競争力担当・原子力経済被害担当・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構)
質問回数0回(0・0・0回)・議員立法0回(0・0・0回)・質問主意書0回(0・0・回)※期間中委員長を務めていた
望月義夫 衆議院議員 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災)
質問回数0回(0・0・0回)・議員立法1回(1・0・0回)・質問主意書0回(0・0・0回)
江渡聡徳 衆議院議員 防衛大臣・安全保障法制担当
質問回数0回(0・0・0回)・議員立法0回(0・0・0回)・質問主意書0回(0・0・回)※期間中委員長を務めていた
竹下亘 衆議院議員 復興大臣・福島原発事故再生総括担当
質問回数0回(0・0・0回)・議員立法0回(0・0・0回)・質問主意書0回(0・0・回)
山谷えり子 参議院議員 国家公安委員長・拉致問題担当・海洋政策領土問題担当・国土強靭化担当・内閣府特命担当大臣(防災)
質問回数9回(5・1・3回)・議員立法1回(0・0・1回)・質問主意書0回(0・0・0回)※期間中委員長を務めていた期間も
山口俊一 衆議院議員 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策科学技術政策宇宙政策)・情報通信技術(IT)政策担当・再チャレンジ担当・クールジャパン戦略担当
質問回数0回(0・0・0回)・議員立法0回(0・0・0回)・質問主意書0回(0・0・回)※期間中副大臣を務めていた期間も
有村治子 参議院議員 女性活躍担当・行政改革担当・国家公務員制度担当・内閣府特命担当大臣(消費者及び食品安全・規制改革・少子化対策・男女共同参画)
質問回数8回(4・0・4回)・議員立法1回(0・0・1回)・質問主意書0回(0・0・0回)
石破茂 衆議院議員 地方創生担当・内閣府特命担当大臣(国家戦略特別区域)
質問回数4回(2・1・1回)・議員立法1回(1・0・0回)・質問主意書0回(0・0・0回)



