記事

おすすめ映画5作品をご紹介!映画で見る難民問題

UNHCR難民映画祭の今城大輔プロジェクトマネージャーに過去の映画祭のラインナップから

おすすめの映画5作品を紹介してもらいました。今回ご紹介する5作品は国内のレンタルショップやセルDVDとして入手可能なタイトルです。

ぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

1)『君を想って海をゆく』

今日のフランスの移民・難民政策を真正面から取り上げ、本国で大ヒットしたヒューマン・ドラマ。2008年、クルド人の少年ビラルは、故郷のイラクを離れ命懸けでヨーロッパを目指し、フランス最北端の町カレにたどり着く。難民申請が却下され、身を潜めていたビラルは、やがて英仏海峡を泳いで渡る決心をし、地元の市民プールで指導している元競泳のメダリスト、シモンにクロールの指導を仰ぐ。無謀とも思える、「ドーバー海峡を泳いでイギリスに住む恋人に会いたい」というクルド人難民の少年の願いを叶えるために、シモンはビラルに水泳を教え始め、次第に二人の間に父子のような感情が芽生える。私生活でうまくいかない中年男性が、難民の生きる強い意志に感化される様が見どころだ。

『君を想って海をゆく』

監督・脚本: フィリップ・リオレ

2009年/フランス/110分/配給:ロングライド

2)『ウォー・ダンス 響け僕らの鼓動』

第80回アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされ、世界的に評価された作品。舞台は内戦が続く2006年のウガンダ北部。反政府武装組織による虐殺や、子どもの拉致が相次いだ、ウガンダ北部パトンゴ難民キャンプに住む子どもたちが、逆境に負けずに、全国音楽大会に挑む姿を追うドキュメンタリーだ。トラウマを抱えた子どもたちが逆境上位入賞を目指して、ひたむきにコーラス、楽器、ダンスの練習を重ねる子どもたちの姿が感動を呼ぶ。それとは対照的に子どもたちが自分の経験した悲惨な出来事を思い出し、告白する数々のインタビューは観る者の心を締め付ける。証言する子どもたちの勇気、そして希望に向かって努力する彼らの雄姿を見届けよう。

『ウォー・ダンス 響け僕らの鼓動』

監督:ショーン・ファイン、アンドレア・ニックス・ファイン

2007年/アメリカ/107分

3)『自由と壁とヒップホップ』 2008年 パレスチナ・アメリカ

パレスチナのラップミュージシャンを追ったドキュメンタリー。ヒップホップという一つの文化を通じて、分断されたパレスチナの人々(西岸、ガザ、そしてイスラエル国籍を持つパレスチナ人たち)が境界線を越え、自分たちのアイデンティティを再確認し、世界に自分たちの存在意義を訴える姿を捉えている。映画で取り上げられているヒップホップ・グループ「DAM」は、現在クラウド・ファンディングを通じて日本でのライブ実施資金集めをしており、成功すれば日本で彼らのライブを見れるかもしれない。国内外で注目を集めた本作品の監督は、パレスチナ人とシリア人の両親を持ち、ニューヨークを拠点に活動するアラブ系アメリカ人アーティスト、ジャッキー・リーム・サッローム。彼女が映し出す、若者たちによる非暴力の抵抗を目撃しよう。

『自由と壁とヒップホップ』

監督:ジャッキー・リーム・サッローム

出演:DAM、マフムード・シャラビ、PR、ARAPEYAT、アビール・ズィナーティ

2008年/パレスチナ・アメリカ/86分/配給:シグロ

http://www.cine.co.jp/slingshots_hiphop

4)『海と大陸』

2011年の第68回ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を受賞した本作品の舞台は、イタリア・シチリアの小さな離島リノーサ島。主要な産業である漁業が廃れていき、これから観光産業に力を入れようと考えている島の住民の思惑をよそに、島にはアフリカや中東から難民が押し寄せてくる。漁業を続けるか、観光業に転じるか、はたまた本土に移住するかで悩んでいた青年フィリッポは、ある日アフリカからの難民を乗せたボートを発見し、幼子を連れた妊娠中の女性をかくまう。そのことが転機となり、フィリッポの家族はそれぞれの人生を見つめなおすことになる。大陸を目指し必死で船にしがみつく難民と、船上から海に飛び込むバカンス客。地中海を舞台に、その対照的な姿を通して今日のヨーロッパが抱える様々な問題を浮き彫りにする現在進行形のヨーロッパ映画。



『海と大陸』

監督・脚本:エマヌエーレ・クリアレーゼ、脚本:ビットリオ・モローニ

2011年/イタリア・フランス/93分/配給:クレストインターナショナル

5)『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵』

6歳のときにウガンダの反政府軍に拉致され、子ども兵士として訓練を受けた過去を持つ、ジュニア・ミドル級チャンピオンのボクサー、カシム・オウマを追った感動のドキュメンタリー。兵士時代のカシムは、軍のボクシング部の遠征でアメリカに渡るが、そのままアメリカに残ることを決意。脱走兵として祖国に帰ることが許されない状況に置かれながら、アメリカのボクシングジムに通うようになり、27歳で世界チャンピオンに輝く。しかし、子ども兵士であった過去のトラウマを克服できず、彼は常に精神的な問題を抱えていた。やがて祖国ウガンダへ戻ることを決意するカシムを軍や家族はどう受け入れたのか。紛争によって幼少期を翻弄され、トラウマから逃れない一人の青年がどのように新しい人生を切り開くのかが見どころ。


『カシム・ザ・ドリーム~チャンピオンになった少年兵』

監督:キーフ・デヴィッドソン

2009年/アメリカ/ 87分

以上、おすすめの映画を5作品ご紹介しました。映画を通じ、数字だけでは理解することできない人間のドラマを垣間見るとともに、難民問題を遠くの世界で起こっている問題としてではなく、「自分の問題」として考えられるようなれればと思います。

また、今年開催の「第9回UNHCR難民映画祭」の公式HPも先日公開されましたので、こちらもぜひチェックしてみてください。

http://unhcr.refugeefilm.org/2014

あわせて読みたい

「難民」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    内側から見た西野サロンの炎上

    森山たつを / もりぞお

  2. 2

    「支持できない」枝野代表に直撃

    たかまつなな

  3. 3

    生活保護を含め制度改善が必要

    音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選挙区)

  4. 4

    裕福な高齢者層 TVは消費を煽れ

    毒蝮三太夫

  5. 5

    マルチで家庭崩壊…勧誘法に愕然

    fujipon

  6. 6

    銀座クラブ報道に蓮舫氏「迷惑」

    立憲民主党

  7. 7

    五輪中止で保険会社30億ドル損失

    ロイター

  8. 8

    通勤電車に触れぬマスコミの事情

    川北英隆

  9. 9

    菅首相を推した田原氏が語る失望

    NEWSポストセブン

  10. 10

    神社の行事負担に町内会「限界」

    紙屋高雪

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。