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第296号(2014年9月8日)

いよいよ安倍改造内閣がスタート致しました。1年8ヶ月もの間、一人の閣僚も交代せず、閣内が安定していたのは戦後最長記録だそうで、長期に渡り内閣改造がない限りは今後もこの記録を塗り替えるのは難しそうです。私の人事はギリギリまで留任か幹事長就任かで迷走していたかのような報道がありましたが、総理はかなり早い段階から石破氏の後は谷垣氏と決めていたようで、ブレることはありませんでした。ポストに関して「電話がありましたか?」と連日記者に問われましたが、早い段階から続投を伝えられていましたので直前の電話は来ようがありません。

そんなこんなでギリギリまで2者説が飛び交っていたようです。閣内に5人の女性閣僚、そして政調会長に歴代最少年次の稲田朋美氏就任もサプライズ人事であるかもしれませんが、何といっても真のサプライズは誰も想像だにしなかった谷垣幹事長人事であったと思います。前総裁を党のまとめ役・幹事長に据えるとは「さすが」というしかありません。組閣後の内閣支持率は軒並み10ポイント以上上がりました。女性の登用も評価される中で重要閣僚を留任させたことを含めた重厚な布陣というのが一番高い評価を受けていたことにある種の感慨を感じています。

組閣直後記者さん方から「所掌する事務に変更はありませんか」と聞かれたので、「ありません」と答えておきましたが、後に総理からの指示書を詳細に読み直してみると新たに「健康・医療戦略」も担当することになっていました。成長戦略の新たなフロンティアの中に健康長寿社会を構築していくために新たな医薬品や医療機器を開発し市場に送り出す。そのために基礎研究から実用化までを一気通貫で結んでいくシステムを構築するという項目があり、健康・医療戦略室が設置をされました。スタートアップは官房長官が担当していた件ですが次年度からは私に回ってきたようです。経済再生担当大臣、社会保障・税一体改革担当大臣、マクロ経済運営担当大臣、TPP担当大臣に加え、健康・医療戦略担当大臣にもなりました。担当所管コレクターみたいになってきましたが、4つが5つになっても大したことはなさそうです。でもそろそろお腹いっぱいになってきたかな。

組閣の翌日、総理に相談をし了解を受けたい案件がいくつかありましたので、官邸を訪れましたが、なんと組閣後総理が面会した第一号だったそうです。総理と会うたびに話が多方面に展開をし、いつも時間オーバーになって事務方をハラハラさせているようですが、今回は時間をオーバーしてもメモが入らなかったところを見ると日取りがよかったようです。

閣内に入ってみると外から見るのと違った視点がいくつも見えてきますが、政権の中枢にいると「日本はもったいない」ということを痛感します。つまりポテンシャルはあるのにそれを十分に活かしきれていないという点です。ロボットベンチャーが日本で相手にされず、グーグルの傘下に入った話や外国で医療ツーリズムを大規模に展開している病院の中枢スタッフが日本の医師やその愛弟子であったり、日本の慣習や規制がポテンシャルを封殺し、それが故に外国で自身の可能性を、夢を実現しようとしているエンジニアの流出を招いていることを痛感します。

科学技術の司令塔・総合科学技術イノベーション会議をお飾り組織から真に実効性のあるものに変えていく改革や、イノベーションナショナルシステムのために大学をハーバードやスタンフォード並みの質とシステムに変えていく改革、その為にも経済再生本部や総合科学技術会議の事務局体制を省庁セクト主義から解放し、司令塔として最強にして行かなければなりません。なんとしても任期中にそれを完成したいと思っています。取り組めば取り組むほど仕事量が増えてくるということを痛感します。

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