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訪問販売のオキテを企業法務で学ぼう! - リーガル・ネット

高齢者の増加にともない、シニアマーケティングの動きが活発になっている。どの産業においても高齢者は販売戦略上重要なポジションにいる。市場で脚光を浴びるシニアマーケットだが、トラブルやアクシデントが起きることも少なくない。企業法務の担当者は、細心の注意を払う必要があるだろう。いつの時代も高齢者を狙った事件は後を絶たない。最近では、高齢者から貴金属を強引に買い取る「押し買い」が問題になっている。金価格の高騰を背景に貴金属を安値で買い取り、高値で転売して利益をあげる悪徳業者が増えているという。「押し買い」は、社会的弱者である高齢者を狙うあくどさが目につく。

■業務停止命令の死活問題

そんな中、消費者庁は強引な押し買い行為をしたとして、貴金属の訪問買取り企業「株式会社HE-ART(エア)」に対して3ヵ月の業務停止命令を下した。平成25年に改正された特定商取引法により「押し買い」行為が規制の対象とされた。主な改正内容は、不招請勧誘の禁止、業者による書面交付の義務、クーリング・オフの明確化などになっている。今回の業務停止命令は、押し買い規制がされて初めての行政処分となった。「HE-ART」による押し買い行為には、数百件の苦情が寄せられ、以前から問題になっていた。

■企業の訪問販売を進めるために・・・

悪徳業者による「押し売り」は昔からあり、度々摘発されていた。関連法により規制が強化され、押し売り被害は少なくなっているように見える。ところが、再び押し売り被害が急増しているとの報告がある。押し売り、押し買いともにターゲットになりやすいのはやはり高齢者。警戒心が緩む隙を見て、言葉巧みにだます手口はあくどいの一言に尽きる。急増する「押し買い」に規制を掛け、消費者保護を図った点は評価できるだろう。

ただ、自動車や家電などは規制の対象外となった。消費者庁によると、流通の妨げになる恐れがあるとの理由からだという。中古車の売買はいつの時代もニーズがあり、中古車の買い取りに関するトラブルは絶えない。消費者団体からは対象外の品目についても見直しの声があがっている。経済効率性を優先させた改正法だが、大多数の健全企業もいつなんどきトラブルを起こしてしまう側になるかもしれない。販売業者は、特定商取引法による訪問販売の義務規定、電話勧誘の禁止事項などを改めて確認するとよいだろう。

作為的に悪徳行為を行う業者は論外としても、正常な活動をする企業もトラブルやアクシデントが起こさないために対策を進めることが重要といえる。

(記事提供/株式会社エスタイル)

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