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- 2014年09月06日 06:31
債務削減のためにモナリザを売却すること
『新華ニュース』が掲載していた「メディアがフランス政府に『モナリザ』売却での債務返済を提案」という記事がいろいろ興味深かったので、これについて少し。
「冗談のように聞こえるこの提案はフランス国内で活発な議論を引き起こし」たそうです。ただ、「『モナリザ』への保険市場の評価価値は15億ポンドで、フランスの政府債務2兆ユーロの1000分の1に過ぎない」としています。
そして、「『フランス24』は公式サイトに、『モナリザ』のほかにパリの173の美術館の大量の作品を売却できたらその収入は相当多く、オルセー美術館の印象派作品の評価価値だけで50億ドルを超えると書いた」と結んでいます。
教科書の中や写真でしか見たことのなかったものを本当に大きなサイズで見た時の感動はすごいものがありますし、ギリシャやローマの彫刻も実際自分の目で見ると、単なる知識で知っているのとは全く異なるものがあります。
それに、自国の歴史を知るという意味でも、こうした文物は極めて大事です。ヨーロッパ(自国)の写実主義の流れを体感することができ、こうしたことを通して自国の文化を知らないうちに習得していくのではないでしょうか。
そういう意味で、こういう芸術は必要だと思いますし、美術館という形で誰もが見ることができるようにしておくことは本当に大事なことだと思います。
私自身国有財産に何が含まれるのかよくわからないので、これについてどうこう言うつもりはありませんが、おそらく中にはこうしたものも含まれているのだろうなと思ったという話です。
日本文化も同じで、如何に近代化の影響で変わってしまった部分が多いとはいえ、過去の文化の蓄積なしには今の日本文化はありえません(キリスト教と『神神の微笑』)。
「クールジャパン」として売り出そうとしている日本の漫画やアニメも鳥獣戯画や北斎漫画を生み出すことができた土壌がなければ、ここまでの発展はなかったと思います。
ただ、人間金がなくてはそうもいっておれません。国の場合も、衣食足りて礼節を知るではありませんが、芸術で腹は膨れないので、本当に困ったら最後はこうしたものまで売却して国民の生活をという話はわからないではありません。
願わくばそうならないようにしなくてはなりませんし、そのためには国民もきちんと監視の目を怠ってはいけないという、当たり前の話にしかならないということでもあります。
1 記事の紹介
「フランスの国際ニュース専門チャンネル『フランス24』はフランス政府に『モナリザ』を含めた美術品を売却して巨額の政府債務を返済するよう提案した」という記事です。「冗談のように聞こえるこの提案はフランス国内で活発な議論を引き起こし」たそうです。ただ、「『モナリザ』への保険市場の評価価値は15億ポンドで、フランスの政府債務2兆ユーロの1000分の1に過ぎない」としています。
そして、「『フランス24』は公式サイトに、『モナリザ』のほかにパリの173の美術館の大量の作品を売却できたらその収入は相当多く、オルセー美術館の印象派作品の評価価値だけで50億ドルを超えると書いた」と結んでいます。
2 芸術
フランスに行ったときはひたすら美術館巡りをして、本当に感動していた身としては、まず有り得ないでしょうが、あれだけのものがなくなってしまうとすればかなり思うところがあります。教科書の中や写真でしか見たことのなかったものを本当に大きなサイズで見た時の感動はすごいものがありますし、ギリシャやローマの彫刻も実際自分の目で見ると、単なる知識で知っているのとは全く異なるものがあります。
それに、自国の歴史を知るという意味でも、こうした文物は極めて大事です。ヨーロッパ(自国)の写実主義の流れを体感することができ、こうしたことを通して自国の文化を知らないうちに習得していくのではないでしょうか。
そういう意味で、こういう芸術は必要だと思いますし、美術館という形で誰もが見ることができるようにしておくことは本当に大事なことだと思います。
3 費用対効果
日本でも国有財産がいくらいくらあるのだから、借金があったとしてもその分は帳消しになるという議論があります。私自身国有財産に何が含まれるのかよくわからないので、これについてどうこう言うつもりはありませんが、おそらく中にはこうしたものも含まれているのだろうなと思ったという話です。
日本文化も同じで、如何に近代化の影響で変わってしまった部分が多いとはいえ、過去の文化の蓄積なしには今の日本文化はありえません(キリスト教と『神神の微笑』)。
「クールジャパン」として売り出そうとしている日本の漫画やアニメも鳥獣戯画や北斎漫画を生み出すことができた土壌がなければ、ここまでの発展はなかったと思います。
4 最後に
実際、一国の場合、こうしたものまで処分しなくてはならない事態にはならないでしょうが、家が破産すると最後は何もかも処分しなくてはならず、先祖伝来の宝物などが売却されていく様は何とも言えません。ただ、人間金がなくてはそうもいっておれません。国の場合も、衣食足りて礼節を知るではありませんが、芸術で腹は膨れないので、本当に困ったら最後はこうしたものまで売却して国民の生活をという話はわからないではありません。
願わくばそうならないようにしなくてはなりませんし、そのためには国民もきちんと監視の目を怠ってはいけないという、当たり前の話にしかならないということでもあります。



