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リクルーターが注目する「知性の質」

ITによって仕事が急速に一般化・汎用化される現代にあって、従来のような学歴重視の採用手法では、付加価値のある人材を効率良く獲得できなくなっていることは、周知の事実である。しかし「ではどうすればよいのか?」と問われると、明確な手段があるわけではないため、皆が困っているというのが実情だ。

私は、経営者からこのような悩みを相談された時、友人のリクルーターから教えてもらった、優れた人材を探し出す際に注目すべきポイントがあるという話をシェアする。彼女はこの手法により、大手金融やIT企業から絶大な支持を集め、人材コンサルとして独立するに至ったほどである。

その手法を端的に述べると、それは「知性」とは何であるのかを今一度考えてみる、というものである。「知性」というのは日本語では「知る」「性(さが)」と書くが、読んで字の如く、本物の知性とは「知りたい」という性分がどれほど強いかどうかで定義される。

「知性の高い人」というのは、自分の可能性が青天井に広がっていると考えている。「知りたい、学びたい」という欲求が最初にあるため、努力も、批判も、失敗も、すべてを受け入れる心を持っている。彼らは、内側から沸いてくる衝動によって動いており、自分の中での成長している感覚を、最も重視している。

一方で、「知性の高くない人」というのは、「自分をよく見せたい」という、外側から見た(見られた)衝動を動機としている。「賢そうか」「受け入れられているか」「成功者と思われているか」といったように、予め決められた世界の中で、相対的に良い状態でいることに重きを置いている。打算や嫉妬も、知性の乏しい人の典型的な思考パターンである。

これらを踏まえた上で、「偉人」と呼ばれる人の発言や名言などを見てみると、ほとんどすべての場合において、彼らは「知性の高い人」であることがよくわかるだろう。一見すると変人と思われるエピソードや、常人が驚くようなイノベーションも、彼らの知性の高さゆえのものをと考えれば、それほど不思議ではない。

よく「努力で到達できるレベルの限界」とか、「生まれもった天才にしか超えられない壁」、といったような議論があるが、このような考え方自体が「知性の高くない人」のそれであることに、多くの人が気づいていない。そもそも「レベル感」や「凡人/天才」という基準を前提に物事を捉える発想が、「知性の高い人」にはないのである。

では「どのようにすれば知性が高くなるのか」ということに関しては、家庭環境や教育環境などを調べても、パターン化されるものがなく、今後の研究課題となっている。だが「知性の高い人かどうかを判断する」ことに関しては、その人と成りを知る時間と、上記の視点さえ忘れなければ、専門家でなくとも容易にできるという。

友人のリクルーターの話によると、彼らが候補者をインタビューする際に、このような知性の質を探る質問を、言外に数多く投げかけているそうだ。だが、それは潜在的な知性を探るものであるため、例え相手がそのことを知っていたからと言って、昨日今日では修正が効かないような類の質問であるという。

クライアントの企業は、中途採用の場合は基本的には専門知識を求めるが、新卒採用では、このような知性を探ることに多くの時間を費やすという。学歴はもちろん見るが、知性の高さは、むしろそれ以外のところから判断されることが多いというのも、興味深い話である。

このように、米国のリクルーティングの最先端では、「知性」というものの本質を見極める取り組みが始まっている。より高い付加価値を生み出す人材を効率良く獲得していくために、日本企業にも応用できる点があるかもしれない。

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