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真の失業率──2014年7月までのデータによる更新

 完全失業率によって雇用情勢を判断する場合、不況時に就業意欲を喪失し労働市場から退出する者が発生することで、完全失業率が低下し、雇用情勢の悪化を過小評価することがある。この効果 (就業意欲喪失効果)を補正し、完全失業率とは異なる方法で推計した「真の失業率」を最新のデータを加えて更新した。

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7月の完全失業率(季節調整値)は3.8%と前月よりも0.1ポイント上昇したが、真の失業率は4.1%と0.1ポイント低下した。真の失業率は概ね0.1 ポイントずつ、順調に低下しており、完全失業率との乖離幅は0.3ポイントまで縮小した。ただしこれは、真の失業率を後方12カ月移動平均によって計算していることが寄与しており、足許の数字をみると、就業者(季調前月差、以下同じ)はマイナス6万人、完全失業者はプラス4万人、非労働力人口はプラス2万人で、非自発的離職失業者も増加している。雇用情勢は、ここにきて、転換期を迎えているようにもみえる。

 また、物価が上昇する中、『家計調査』による勤労者世帯の消費支出(名目・実質)の減少も続いている。物価の上昇は、実質賃金の低下を通じて家計部門を圧迫するものの、現状の雇用情勢や各種経済指標をみる限りでは、いわゆる「アベノミクス」のシナリオに沿った経済の好循環を持続させるため、追加緩和による金融政策面からの経済への下支えが必要な状況であるように感じている。

 ちなみに、6月分までのコア物価と所定内給与(規模30人以上)の相関をとると、つぎのようになる。

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追加緩和にともなう物価の上昇は、一時的には家計部門への圧迫要因となり、「株価を引き上げるだけだ」といった批判を受けることが予想されるが、長い目でみれば、給与の増加へとつながる。消費や雇用についても、まだ改善の余地は残されていると考える。

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