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異性と傷つけ合わずに仲良くするには?──ジェーン・スー×田中俊之、“男と女の指差し確認”のススメ

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作詞家にしてコラムニスト、ラジオ人気パーソナリティのジェーン・スーさんと、「男性学」を研究する田中俊之先生(武蔵大学助教)の対談・第5弾。いよいよ、最終回です。

締めの今回は、男性も女性も、これまでのマインドセット(思い込みによる価値観)を変えていくにはどうしたらよいかを踏み込んでお話していただきました。どうぞ、お楽しみください。

第1回「籍を入れるまでの理由が見当たらん!」
第2回「稼がなければならない」プレッシャーが男を生きづらくする!?
第3回 男は頑張らなくても上に立てる女を好む!?
第4回 都心で働く独身アラフォー女が受けるプレッシャーは低い部類!?

「選択の自由」と「価値観の多様性」はセットで!

画像を見る いまの時代、「男」とか「女」とか、ひとくくりに語ることが難しくなっていますよね。

たとえばジェーンさんのように、都市部で働いている未婚の女性たちの話と、女性の働き口が少ない地方に住んでいる方たちの話は、別個にとりあげるしかない。いろんな生き方をしている人たちを、細かくとりあげていくしかないんだろうと思います。

画像を見る まさに「多様性」ですよね。いまの女の人の生き方は「結婚する/しない」「子どもを産む/産まない」「働く/働かない」という2×2×2で、最低でも8パターンがあるわけですよね。でも「女の子はこうじゃないと、幸せになれません」というのは単一なままなんですよね。

画像を見る なるほど。


画像を見る すごく残念だと思うのが、わたしたち「選択の自由」は与えられてきたんですけど、「価値観の多様性」をセットでもらえなかったってことなんです。

中学ぐらいのときから、これからは女性も働く時代で「結婚するもしないも自由」と言われてきたにもかかわらず、価値観は以前のままのものしか与えられてこなかったから。

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画像を見る 女性はそういう状況ですね……。


画像を見る やっぱり、「選択の自由」と「価値観の多様性」は、絶対セットじゃなきゃダメなんだな! と、30代中盤のとき、やっと気が付いたんですけど。

そこがセットでもらえなかったから、いつまで経っても自分が選択したものに自信がもてなくて、「あっちを選んでいたほうが幸せだったんじゃないか?」と思ってしまう。

画像を見る 「べつの人生があったんじゃないか?」という感じですね。

画像を見る 以前、中村うさぎさんが「女は必ず、自分が選択しなかったほうの選択肢に呪われる」みたいなことをおっしゃっていましたけど、それはすごくピンときます。

せっかく8つも生き方のパターンがあっても、「やっぱり幸せなのは、旦那がいて、働いていなくて、子どもがいること」というワンパターンだと思っていると、あとの7つがダメになっちゃいますからね。まったく、もったいない。

ほかの人と話すことで考えは深まる

画像を見る お話を聞いていてもこの本を読んでいても、面白いと思うのですが、ジェーンさんって、考え続けているじゃないですか。自分一人で考えて答えを出しているんですか? それとも、同世代の、同じ境遇の友だちとの会話を通じて結論を導いているんですか?

画像を見る 友達ですかね、やっぱり。わたしは完全に「友だちの集合体」なんですよ。「友だちの集合知が、わたし」みたいな(笑)。

その子たちとわーっと話して出てくる、つじつまのあわなさや目が覚めるような意見を、洗濯機でもみくちゃにして洗っていると、だんだん余分なものが落ちてキレイにあがってくる、という感じですね。

画像を見る なるほど。それはヒントになりますね。 「多様性を認めよう」とか「ほかの選択肢もあるよ」といくら言っても、「いや、ない」と思ってしまう人も多いじゃないですか。

だから、ジェーンさんみたいにいろんな友達と意見を交わして、自分なりの結論が出てくる場があることが、必要なんだろうなと思います。

でも男の人には、そういう場は少ないと思いますね。仕事関係の人とか自分と似たような人としかしゃべらないと、そういう自省みたいなものが生まれてこないし、価値観も均一になっていく。

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画像を見る 同じ会社のなかでもいろんな世代の人がいるんだから、もっとそういう人同士で話してもいいと思うんですよ。

たとえば、会長クラスの人は「おれたちが戦後の日本をっ!」という自負があるような世代で、社長と言われてる人は、いまだとやっぱりバブルのド頭から知っていて、適度に甘い汁を吸った人たち。その後、わたしたちの世代以降はずーっと氷河期で、心電図で言うならある種のフラットラインが続いている。

これだけ違う経済状況・社会状況をベースにしてきた人たちがいっしょに働いているんだから、考えたりしゃべったりっていうのは、もっとしたほうがいいと思いますよね~。

画像を見る そうですねー。場があれば、けっこうみんな、話すと思うんです。最近、市民講座でワークショップをやったりしていますが、そうすると男の人もわーっと話すんですよね。いま自分が抱える、子育てとか、仕事とかの問題について。

画像を見る そうなんですよ。読書会のワークショップも、始まったらもう、蜂の巣をつついたみたいに、うわーっ!ってなります。「なんかあったら声かけてください」と言うんだけど、だっれも声かけてくれないくらい(笑)。 「こういう話を人とする機会がなかったので、すごく楽しい!」っていうんですね。だから、そういう場がもっとあったらっていうの、わたしもすごく思います。

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