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- 2014年08月18日 09:38
ドイツの長期金利の1%割れは日本化現象か
8月13日の欧州市場で、ドイツの10年債利回りは1%の大台を割り込み、一時は0.998%をつけて過去最低利回りを更新した(15日には0.96%まで低下)。フランスやベルギー、アイルランドさらにはスペインの10年債利回りも過去最低を記録した。
13日に発表された4~6月期のユーロ圏のGDPは前期比横ばいとなった。スペインやポルトガルなどがプラス成長となったものの、これまでユーロ圏の経済を支えてきたドイツのGDPが前期比マイナス0.2%となり、イタリアもマイナス0.2%、フランスもゼロ成長となった。ロシアによる制裁が発動される前ではあったものの、ウクライナ問題を巡るロシアとの対立による景況感の悪化などが影響していたようである。
ウクライナ情勢に関しては、 ロシアのプーチン大統領が14日のクリミアでの演説で、ロシアはウクライナで起きている惨事を直ちに終結させるために全力を尽くすと表明し、ウクライナをめぐって他国との衝突を避ける意向を示した。しかし、15日にウクライナ軍はウクライナ領内に入ったロシア軍の装甲車両を攻撃し、一部を撃退と報じられ、リスクは再燃した。
ユーロ圏のGDPはこれまで4期連続、つまり1年間プラス成長が続き、信用不安からようやく脱しつつあった。しかし、その間の物価は低迷しており、ウクライナ問題をきっかけとした今回の景気の低迷の背景には、日本のようなデフレの懸念もあった。
これも意識してか、ECBはマイナス金利などを含めた包括的な金融緩和パッケージを6月に決定した。しかし、日本と同様に金融政策でのデフレ対策には限界がある。マイナス金利を設定しても、それだけで企業の設備投資が伸びるわけではない。先行きの経済成長への期待等が膨らまないない限り、資金は国債などに向かうだけとなる。だからこそ、ドイツの10年債の利回りは1%を割り込むことになった。
ここでECBが追加緩和を行ったところで、さほど問題解決にはならない。そもそもマイナス金利の設定と量的緩和は狙いや目的は同じものであっても、手段としては相反するものとなる。仮にマイナス金利を設定したまま、量的緩和みたいなものを行うとすれば、長期金利のさらなる低下を狙った国債の買入れの実施なども想定される。しかし、それにどのような効果があるのであろうか。そこにはドイツなどの反対も想定され、ECBにとっては国債買入れによる追加緩和という手段は取りにくい。
ほかに手段はないわけではなかろうが、金融政策には限界がある。財政政策についても、やっと財政健全化が進みつつあるなかでは積極的に打ちづらい。このあたりは確かに日本の失われた15年の呼ばれた状況に似ている。
日本の長期金利の低迷は1998年に1%を割り込んだあたりから始まった。そして15日に0.5%を割り込んだ(過去最低は2013年4月5日の0.315%)。今回のドイツの長期金利の1%割れも、今後の長期金利の低迷、それはつまりデフレという状況に長らく陥ることを意味するのか。もしそのような事態となれば、日本経済にも少なからぬ影響が出てくることも確かである。
13日に発表された4~6月期のユーロ圏のGDPは前期比横ばいとなった。スペインやポルトガルなどがプラス成長となったものの、これまでユーロ圏の経済を支えてきたドイツのGDPが前期比マイナス0.2%となり、イタリアもマイナス0.2%、フランスもゼロ成長となった。ロシアによる制裁が発動される前ではあったものの、ウクライナ問題を巡るロシアとの対立による景況感の悪化などが影響していたようである。
ウクライナ情勢に関しては、 ロシアのプーチン大統領が14日のクリミアでの演説で、ロシアはウクライナで起きている惨事を直ちに終結させるために全力を尽くすと表明し、ウクライナをめぐって他国との衝突を避ける意向を示した。しかし、15日にウクライナ軍はウクライナ領内に入ったロシア軍の装甲車両を攻撃し、一部を撃退と報じられ、リスクは再燃した。
ユーロ圏のGDPはこれまで4期連続、つまり1年間プラス成長が続き、信用不安からようやく脱しつつあった。しかし、その間の物価は低迷しており、ウクライナ問題をきっかけとした今回の景気の低迷の背景には、日本のようなデフレの懸念もあった。
これも意識してか、ECBはマイナス金利などを含めた包括的な金融緩和パッケージを6月に決定した。しかし、日本と同様に金融政策でのデフレ対策には限界がある。マイナス金利を設定しても、それだけで企業の設備投資が伸びるわけではない。先行きの経済成長への期待等が膨らまないない限り、資金は国債などに向かうだけとなる。だからこそ、ドイツの10年債の利回りは1%を割り込むことになった。
ここでECBが追加緩和を行ったところで、さほど問題解決にはならない。そもそもマイナス金利の設定と量的緩和は狙いや目的は同じものであっても、手段としては相反するものとなる。仮にマイナス金利を設定したまま、量的緩和みたいなものを行うとすれば、長期金利のさらなる低下を狙った国債の買入れの実施なども想定される。しかし、それにどのような効果があるのであろうか。そこにはドイツなどの反対も想定され、ECBにとっては国債買入れによる追加緩和という手段は取りにくい。
ほかに手段はないわけではなかろうが、金融政策には限界がある。財政政策についても、やっと財政健全化が進みつつあるなかでは積極的に打ちづらい。このあたりは確かに日本の失われた15年の呼ばれた状況に似ている。
日本の長期金利の低迷は1998年に1%を割り込んだあたりから始まった。そして15日に0.5%を割り込んだ(過去最低は2013年4月5日の0.315%)。今回のドイツの長期金利の1%割れも、今後の長期金利の低迷、それはつまりデフレという状況に長らく陥ることを意味するのか。もしそのような事態となれば、日本経済にも少なからぬ影響が出てくることも確かである。



