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バズフィードへの売却から逆算するバイラルメディア勝利の方程式

バイラルメディアゴミじゃないYo的なコンテンツをいくつか出してきましたが、各社への取材や市場環境を俯瞰することで、バイラルメディアの勝利の方程式を探っていました。僕なりに解の一つが出ました。

市場環境としてはバイラルメディアは国内では乱立しており、ゴミが多いのも事実でしょう。バズフィードの時価総額870億での50億円の資金調達に付随した年内の日本進出も想定される中で、国内のバイラルメディアが単独で規模をスケールさせていくことも考えられますが、バズフィードがどこかのバイラルメディアを買収して日本法人にするシナリオも考えられます。

もし僕がバズフィードのM&A担当なら、どんなバイラルメディアであれば買収したいと思うのか。その視点の中にバイラルメディアの活路を見出すことができそうです。

1:オリジナルコンテンツを拡充できる体制があるか

バイラルメディアはただのコピペだろ論も根強く、たしかに引用問題が存在します。クラウドソーシングで適当に作っただろ的な質の低いコンテンツも多く、どういうわけかバズフィードが4,000本の記事を削除したというニュースも出ていました。

ちなみに過去記事の削除については日本屈指のニュースメディア編集者に話を聞いたところ、過去記事削除したところかなりPVが落ちたんだとか。どんなクソ記事でも1日に1PVは稼いでおり、ロングテールになると馬鹿にならないトラフィックだそうです。

ただの元記事からのコピペではなく、編集を加える。ゼロから書き起しで作る。などコンテンツ制作ノウハウが重要であり、バイラルメディアはひたすらコピペでオペレーション力で勝負とキュレーションメディアサミットで村田マリ氏が主張しておりましたが、僕はそうとは言い切れないと思う。コピペだけで成り立つメディアに読者は定着しないと思うので。各バイラルメディアで数字が取れてた記事をアグリゲーションすればいいという単純な世界ではないと思う。

アグリゲーションの王者といわれたハフィントンもオリジナルコンテンツを拡充しているし、BLOGOSかて編集部独自コンテンツがある。そこでしか読めないコンテンツは読者をグリップする最も確実で代替が効かない手段です。ゆえにオリジナルコンテンツを作れないメディアは、定着率の低い見せかけの読者しかいないメディアとなるのではないか。

2:参入障壁が高いバイラルエンジンを築けているか

「バイラルエンジン」は僕が勝手に作った造語です。流入元がFacebookやtwitterなどのSNSの比率が高いという点がバイラルメディアの特徴。

「バズ」は偶然なのか必然なのか。いいコンテンツを出せば勝手にバズるだろというのは、VCがお祈りしとけば上場するだろと同じくらい安直な発想で、「バズ」はある程度科学できると僕は踏んでいます。

バズには再現性がある。バズの現象を要素分解すると、バズの起点になるインフルエンサーがいる。このインフルエンサーを多くメディアに囲っておくことが、メディアのバイラル体質を高める要因となります。簡単に図解するとこんな感じ。

リンク先を見る
右のFacebookは主にFacebookページという意味です。読者が新しいメディアの記事を読む際にはサイトに直接訪問することはほぼなく、おそらくSNSないしはグノシーなどのキュレーションメディアで誰かがシェアしていたものを読んではじめて認知することになります。それは堀江さんがシェアしたものかもしれないし、自分と仲が良い友達のシェアだったかもしれない。

メディア側としては流入チャネルを多く抑えておく必要があり、The Startupでは昨日グノシーで公式チャンネルが開設されたり、NewsPicks上にも以前から公式アカウントがあります。NewsPicks内でのランクイン率が非常に高い背景には、公式アカウントがあるという点と無関係ではありません。NewsPicks内のThe Startupアカウントには700フォロワーおり、記事を更新すればそこで勝手に読んでpickしてくれるユーザーがいるのです。

キュレーションメディアの公式アカウント、Facebookページの運用などの他に、インフルエンサーを巻き込むことでメディアはバイラル体質を作ることができます。それを「バイラルエンジン」と呼ぶことにします。具体的にはインフルエンサーたちはアンバサダーと化して、そのメディアの記事を積極的にSNSで拡散してくれたりします。

The Startupではそのようなプログラムは設けていませんが、田端さん国光さんあたりのインフルエンサーにシェアしていただくことで、阿吽の呼吸なバイラルエンジンを構築しようとしていますが、ここはプログラム化してもいいかも。

ブランドワード(メディア名)を認知しており既に講読の意思があるファン層というマクロ視点と、インフルエンサー経由によるボトムアップのミクロ視点の両面からトラフィックを取りにいく必要があります。前者はお祈り的な感覚は否めませんが、後者は科学でき、しかも参入障壁が高い。

バズフィードが年内に買収するならTABI LABO

バイラルメディア勝利の方程式
=オリジナルコンテンツ拡充×バイラルエンジンの構築

唯一絶対解ではないですが、この掛け算が一つの方程式となるはずです。
現状でこの二点を満たせそうな国内のバイラルメディアはTABI LABO。特にインフルエンサーをアンバサダー化して構築したバイラルエンジンの観点は他のコピペ系バイラルメディアとは一線を画しています。

リンク先を見るぶっちゃけアンバサダーはビッグネームのみならず、プチインフルエンサー程度の人が多数を占めると思いますが、「大切な仲間と捉えています」的な緩い感じでSNS拡散を狙おうという戦略は悪くないと思います。この戦略は女性誌の読者モデル戦略と同じです。

女性誌は読者モデルを雑誌によっては100人くらい抱えます。彼女たちの承認欲求を餌に安価で抱え、彼女たちにSNSや口コミで雑誌の情報を拡散させ、一定の認知を得ます。この手法はオンラインメディアにも適用できる。

TABI LABOに話を戻すと佐々木俊尚さんが共同編集長であるということもあり、バズフィード日本版の編集長が佐々木俊尚さんとなれば、国内でもある程度合点がいくでしょう。オリジナルコンテンツはこれからといった感じでしょうが、勢いがある点とバイラルエンジン構築の観点から、僕がバズフィードM&A担当なら10-20億で年内に買っておきたい。

今後バズフィードは動画部門の拡充やM&Aを活発化したいという意図があるようです。バズフィードは単独で日本に上陸するのか、どこかをM&Aして日本支社を作るか。海外の大型スタートアップの日本進出はほとんど失敗しているといえ、M&Aで買収先を日本支社化した方がローカライズ戦略として合理的だと思います。

参考:人気ニュースサイト「バズフィード」の正体

バズフィードの日本上陸がどのような形となるか、楽しみにしています。

*ちなみにUmeki Salonでは8/18月曜夜にサロンメンバー限定のオフ会「バイラルメディア徹底討論」を企画しており、TABILABO、CURAZY、グノシーの3社を迎えたセッションをお届けする。参加権利はサロンメンバーのみ。ご興味ある方はこれを機会にぜひ。

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