ごみは減るのに清掃工場は減らない。
そこで、問題になるのがごみ量に比べて「過剰」な清掃工場の焼却能力や数だ。
今年のとことん討論会では、一般廃棄物処理基本計画の改定にあたっての中間報告が出来あがったため、一部事務組合の担当課長をお呼びし、計画をご説明いただきその後質疑など懇談を行った。
___________________________________________
ごみ問題に関る多くの区民は、
●ごみ量に比べて23区の焼却能力(清掃工場の数)が「過剰」で
●23区各区がごみ削減に取り組んでいるにも関わらず、その努力に比べて清掃工場の数は減らないのはどうしてなのか
と思っている。
平成12に比べ23区全体のごみ量は20%も減った。
一般廃棄物処理基本計画改定委員会中間報告 (平成26年3月)より
画像を見る
にもかかわらず清掃工場の数は、平成12年度に17だった清掃工場は現在21にまで増えている。
*平成12年というのは、23区の分権化に伴いそれまで東京都が行っていたごみ処理を区が行うことになった年。
当初は23区の中で、清掃工場のある区とない区があったため共同でしょりすることにして、平成17年を目途に各区で処理することとしていたため、清掃工場の建設が進められたことも清掃工場が増えた背景にはある。
その後、工場のある区もない区も相互に強調連携して中間処理体制(ごみの焼却処理のこと)を確保することが確認され、平成15年11月に当分の間共同処理が望ましいと方針転換された。
そして、多くの区民は、その原因は、ごみ量予測にあると思っている。
この部分は東京23区の清掃工場の管理運営をしている一部事務組合も認めている。
下図の青い線がごみ量計画。それに対し、実績ごみ量は黄色線、たとえば平成24年度の計画量294万tに対し、実績ごみ量は283万tなので11万t「過剰」に予測したことになる。
一般廃棄物処理基本計画改定委員会中間報告 (平成26年3月)
画像を見る
【ごみ量と清掃工場の焼却能力や数とのかい離】
そこで、先日のとことん討論会でも、ごみ量と焼却能力のかい離はなぜ生じるのかが主な論点となった。
特に問題なのが23区の見込みと一部事務組合の見込みにかい離が生じていることだ。
ごみ量は、法律に基づき「発生量」「処理量」の見込みを計画することになっているが、そこには、関係自治体と調和を保つように努めなさいとある。(廃掃法第6条)
廃棄物の処理及び清掃に関する法律
一組は、はたして23区と調和を保つよう努力で来ていると言えるのか。
過去に、かい離を生じながら、今回の策定に当たり、一組のごみ量予測のどこに問題がありかい離が生じたか分析できているか。