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エボラ出血熱緊急事態制限 対生物剤防護兵器の未承認薬を患者に使うかどうか

エボラ出血熱に対してWHOが緊急事態制限を出しました。日本でも西アフリカへの自主的渡航制限やすみやかな帰国が外務省から指示されています。(個人的は制限が弱いと思います。)

朝のテレビでも、この感染拡大は感染経路の変化などの研究が必要だとコメンテーターが述べていましたが、日本ではこのウイルスを研究等で取り扱う場所はありません。

このウイルスはバイオセーフティーレベル4に指定されており(BSL4)、施設基準P4という封じ込めの厳しい研究施設が必要なのですが、日本に存在する東村山、筑波の施設は地域の反対のため可動していません。つまり、日本で感染がおきてしまうと研究も対処もできないかもしれないのです。 

自衛隊にいた時に、バイオテロの可能性のウイルスとして勉強しました。実際に研究されているのは米国とロシア(昔のソビエト)だけでした。エボラウイルスは炭疽菌、天然痘と同じように武器として研究されると同時に、対生物剤防護兵器として薬も研究されていました。ちなみに対天然痘用の薬は今移植後のサイトメガロウイルス感染症の薬に転用されています。

今回米国の医師にエボラの患者が発生しました。プライベートジェットを使用して、本国の軍の飛行機にすみやかに運ばれた患者は、命を助けるために専門の病院でZMappという臨床試験の行われていない研究薬(抗体)が投与されました。劇的な改善を得たそうで致死率90%の感染症の特効薬ができたかもしれません。実験用エボラ治療剤「ZMapp」、生体武器防御目的で開発

もともと対生物剤用として作られたある意味防護兵器で、軍の秘密のセキュリティーの高いものです。それを自国の患者にためらいなくつかう米国のすごさを感じます。日本で患者が発生したらどうなるんでしょうね。

またエボラ出血熱患者さんは普段はいませんので臨床試験を組むことは不可能です。 安全性との問題はありますが、90%助からないとなればアメリカ人は安全性が確立されていない実験薬を投与されることを厭いません。そしてそれが臨床試験になるでしょう。

治療しなければほぼ死ぬ。だったら臨床試験をされていない薬でもチャンスにかけたい。日本人にこの覚悟があるでしょうか。(患者よりも使用する医療者や政府に)

感染のすみやかな終息と、対策がほとんどできない(私の自衛隊時代から進歩していない?)日本にひろがらないことを祈っています。 

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