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「競争政策と公的再生支援のあり方に関する検討会」について

 暑い日が続いてますが、いかがお過ごしでしょうか?国会は休会中といっても、来年度の予算の概算要求であったり、来年度の地方選挙の選挙公約に関する会議だったりと、国会周辺での所用もあって、相変わらず地元の選挙区と東京を行き来する日々が続いています。

 さて、そんな中で、昨日公正取引委員会から発表があった案件、「競争政策と公的再生支援のあり方に関する検討会」の立ち上げについて、自民党の競争政策調査会事務局長を務めておりますので私の見解を若干書かせていただきたいと思います。自民党から提出されている競争条件確保法案と同じような論点になろうかと思いますが。

 これまでも日本においては必要と認められる場合においては、公的再生支援のスキームが様々な業界において活用されてきました。公的再生支援については、同じ業を営む他の企業の活動にも影響を与えるものであり、その決断においてはその必要性に関して最大限慎重な判断が必要なことは言うまでもありません。公益に照らしてどうしても必要な場合に限ってその決定はされるべき、というのが大原則です。

 その一方で、今後の国際的な競争環境の激化などに鑑みて、公的再生の求められるケースは今後も出てくることは間違いありません。今回の検討会はそのような場合に備えての議論を行う場という位置づけです。

 公的再生を行うと判断された場合には、健全な競争が確保されること、対象企業が二次破綻に追い込まれることが無いように万全を期すこと、などが求められます。

 そして、再生プロセスから民間企業として再び市場に参入するにあたっては、公的資金だけではなく民間の資金をいかに集めることが出来るかが死活的であり、再生の成否を決めるのはその一点に依るといっても過言ではない、という点もきちんと考慮せねばなりません。

 これらを考えた場合に、政府の関与という観点からは、以下の点については厳に守られる必要があると思われます。

 まず第一に、どのような法制度であっても遡及することがあってはならないという点です。ある時点での法制度のもとで合法的に行われた事案について、事後的に法律を作って過去にさかのぼって拘束しうることがあってはならない、ということです。この点が守られなければ、日本におけるビジネスの予見可能生は著しく低下し、ことが自由主義社会の大原則である「法の支配」に関することである以上、極端な話中国のような当局のさじ加減一つで企業の活動が制約される国と同じような見られ方を国際社会からもされかねません。

 そして第二に、さまざまな行政行為による是正措置なども、あくまで再生プロセスにおいて民間資金が入る前の時点、再生過程がスタートするまでに行われるべきで、いったん再生がスタートして以降に行政が関与する余地を残すことは、投資家の予見可能生を阻害しまうため断固として避けねばなりません。再生プロセスが上手くいったらペナルティーをかけて、上手くいかなかったらかけない、あるいは再生が上手くいったら行政がその是正に動くといったことは基本的に排除されねばなりません。万一このようなことが起これば、再生過程に死活的に重要な民間資金が入ってくるインセンティブが失われてしまい、リスク・リターンの経済原則に大きく反することになりかねません。

 もちろん、スタート時の再生計画の策定プロセスにおいては競合他社も含めて意見を求めるなど、厳に公正を期すことは必要ですが、実際の再生プロセスが回り始めた後の段階で行政が介入することは、まさに機会の平等、自由競争基盤の保障ではなく、行政の裁量による結果の平等へのシフトに他ならず、自由競争社会をその基本におく日本にあって、あってはならないことです。

 真の意味での競争環境を守り、国民の利益が阻害されることが無いよう、今回の検討についてもしっかりとその推移を見ていきたいと思います。

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