- 2014年08月05日 23:00
"使いやすい"を侮るなかれ!キュレーションアプリからユーザーが離れない理由
2014年6月某日、電通パブリックリレーションズの社内セミナーにて、スマートニュース社 執行役員 事業開発担当・藤村厚夫氏にご講演いただいた。
藤村氏が語る「ニュースを読んでもらうには」
藤村氏は、メディアについては"Love & Hate"だと述べる。
藤村氏のようにメディアそれ自体に感情を持つ人は、なかなかいないのではないか。
LoveとHateが生まれるほどにメディアのことを考え続けて生まれた結果が、いまや300万ダウンロードを超えるキュレーションアプリ「SmartNews」なのだろう。
この日、藤村氏は情報流通に起きている変化について、以下の3点を挙げておられた。
①ニュースのアンバンドル化:1つのコンテンツがいくつものメディアに載ることによって、コンテンツとメディアが分離可能な時代になった
②モバイルとウェアラブル:新聞・TVはコミュニケーションのきっかけに過ぎなかったが、スマホの登場によって、ニュースを運ぶ媒体とコミュニケーションツールが一体化した。最近登場したウェアラブルも、それを加速しようとしている
③希少性から過剰性へ:情報は今、希少性でなく過剰性の経済のなかで回っている。メディアの価値は、コンテンツにではなく過剰なコンテンツを選別する"サービス"にあるのではないか
Smartnewsは、"コンテンツ"検索エンジンと"コンテンツ"ブラウザを組み合わせ、スマートデバイス用に再発明したものだという。
アイキャッチと一覧性を考慮した独自のレイアウトアルゴリズムを用いている。
これにコンテンツ選定力を加えて、スマートニュースはMAU率75%(※1)、DAU率38%(※2)という、Webサイトを運営する人なら思わず目を見張るような高いリピート率を誇っている。
しかも月間フリップ数に至っては11億回(!!!)で、これらの数字が、ユーザー体験がいかに重要かを物語っているだろう。
※1 MAU: Webサイトやネットサービスなどで、ある月に1回以上活動のあった利用者の数
※2 DAU: Webサイトやネットサービスなどで、1日に1回以上活動のあった利用者(アクティブユーザー)の数
なぜ人々はSmartnewsを選ぶのか
かくいう私も、Smartnewsは毎朝勝手に指が動くほどに習慣化されている。
それにしても、なぜこんなにもたくさんのユーザーがSmartnewsから離れられないのか...。
講演会終わりに、今回の講演者である藤村氏にいくつか質問をさせてもらう機会をいただいた。
先ほどヤフトピの次はSmartnewsというお話がありましたが、アプリをダウンロードするというステップはどう乗り越えるのでしょうか?
- アプリを使っていない人にインストールして使わせるというのはとても難しく、うまい方法があるわけではないというのが正直なところです。やはり、アプリの魅力ともいえるユーザーインターフェースを強化し、見て・触って分かる価値を追求していくしかないと思っています。アプリの世界の広がりを楽しんでもらいたいです。それに加えてコンテンツを選び出す力もまた不可欠です。
多くのキュレーションメディアがあるなか、Smartnewsがここまで多くの人に広まったのはなぜ?
- 「なんかわからないけど使いやすい」という感覚的なところに価値があると考えているため、ユーザーインターフェースの強化に人手と時間をかけています。ユーザーが離れていかないように、細かい点、例えば見やすい改行位置などにも注意を払っているんです。
チャンネルプラスに入っているメディアはどのように選定されているのでしょうか?
- まず前提として、メディアを選んでいる、と高らかには言わないようにしています。なるべくソーシャルメディアの評価を通じて、ユーザーが求めるメディアを誘致するようにしています。
また、たくさんタブをつくるとユーザーが「全部読み切れていない...」というやましさを感じてしまうこともあるでしょう。心理的なプレッシャーはユーザーを離れさせる一因にもなりうるから、チャンネルが増えすぎないようにとも考慮しています。
たしかに「あー今日もこのニュースアプリ開かなかった...」という罪悪感は、「もう何日分日記たまってるんだろう...」というあのやましさと似ている、、、!
ここまで見透かされているのか、というのが正直な感想だった。
また、実はこの日は講演の後、スペシャルゲストとして「ハフィントンポスト日本版」編集長・松浦茂樹氏にもご登壇いただくという、新入社員には刺激の強いなんとも豪華な場だった。
次回は、パネルディスカッションで語っていただいた、お二人の"ニュースを届ける"という熱い思いをご紹介したい。
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