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産廃施設無効確認等の原告適格

最判平成26年7月29日判決全文PDF

宮崎県都城市の産業廃棄物処理施設の設置許可処分等を巡って、周辺住民が処分取消・無効等を求める行政訴訟を提起したところ、第一審、原審とも、原告適格がないとして訴えを却下した。

本件処分場からの有害物質の大気中への飛散や汚染水の流出の有無及び程度は本件全証拠によっても明らかでない上,それによって上告人らに生命,身体,生活環境等への被害が生じ得るとしても,その具体的な内容や程度を認定するに足りる証拠はないのであるから,本件処分場における産業廃棄物等の処分により,上告人らの生命,身体の安全や生活環境を侵害され,又は必然的に侵害されるおそれがあるということは困難であって,上告人らは,本件各許可処分の無効確認等及び本件各更新処分の取消しを求める原告適格を有しない。

この原審判断は是認できないとして、最高裁は以下のように述べた。

産業廃棄物の最終処分場の周辺に居住する住民のうち,当該最終処分場から有害な物質が排出された場合にこれに起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるおそれのある者は,当該最終処分場を事業の用に供する施設としてされた産業廃棄物等処分業の許可処分及び許可更新処分の取消し及び無効確認を求めるにつき法律上の利益を有する者として,その取消訴訟及び無効確認訴訟における原告適格を有するもの というべきである。

その上で、本件の原告らについては、「上記のような本件処分場の種類や規模等を踏まえ,その位置と上記の居住地との距離関係などに加えて,環境影響調査報告書において調査の対象とされる地域が,上記のとおり一般に当該最終処分場の設置により生活環境に影響が及ぶおそれのある地域として選定されるものであることを考慮すれば,上記の上告人らについては,本件処分場から有害な物質が排出された場合にこれに起因する大気や土壌の汚染,水質の汚濁,悪臭等による健康又は生活環境に係る著しい被害を直接的に受けるものと想定される地域に居住するものということができ,上記の著しい被害を直接的に受けるおそれのある者に当たると認められる」として、原告適格があると判断した。

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