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集団的自衛権行使で掃海の前にやるべきことをやるのが筋じゃないでしょうか。

安倍政権はペルシャ湾岸などでの掃海を集団的自衛権行使の例としてあげています。

まあ、シーレーン自体がイリュージョンなのは置いておいて、その前にやることがあるでしょう。

それはエネルギーの中東依存低減の努力です。

我が国は40年ほど前はエネルギーの中東依存が9割で、その後7割弱にへったものの、その後依存率はまた上がって8.5割程度になっています。

日本政府のエネルギーの中東依存を減らす努力は全くなりないでしょう。

まずは脱石油の努力が必要です。

アメリカでは軍を中心に合成燃料の導入を進めています。空軍の燃料はケロシンと合成燃料が半々のブレンドです。他の軍でも合成燃料の導入は進んでいるし、民間航空機への導入も進んでいます。

合成燃料は主としてケロシン、ディーゼル燃料、灯油などに用いられますが、原料はシェールガス(天然ガス)、石炭、バイオなんでもありです。

しかも不純物が少なく、既存のエンジンやガソリンスタンドなどのインフラが使えます。

水素自動車とか現実性の乏しい、カネばかりかかる代物の実用化を進めるよりも、合成燃料の導入を急いではどうでしょうか。

同時に自動車のガソリンエンジンからディーゼルエンジンへの転換を推進すべきです。ディーゼルのほうが燃費がいいし、自動車用の合成燃料を軽油に集中すれば生産効率もあがります。

無論コストは考えなければなりませんが、経済コスト以外の安全保障上のコストも勘案すべきです。原発稼働再開もその文脈で行えばもう少し国民の理解が得られるのじゃないでしょうか。それが正しいかどうかは別ですが。

長年エネルギーの中東依存解消の努力を怠ってきたのは自民党政権です。その反省もなく、憲法解釈云々言わなくてもできる安全保障上の努力もしないで、有事になって石油の輸入がとまったら大変だ、だから憲法解釈変更だ。お前ら現実を見ろ、と大騒ぎするのはどんなものでしょうかね。

無論集団的自衛権の見直しは確かに必要ですが、そのまえにやるべき政策、方策、法令などの見直しをやらないと、空理空論の神学論争になるのではないでしょうか。

極端な話、湾岸からの石油輸入がゼロになれば、いくら機雷が敷設されようと別な惑星のお話のようなものです。

安倍政権の安全保障・国防の見直しがいまいち国民から信用されないのは、地道な議論を怠っておいての、上滑りな観念論的主張が多いからじゃないでしょうかね。

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