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ガール・サミット開催:女性性器切除と児童婚の撲滅に向けて。新たな統計発表

【2014年7月22日 ロンドン/ニューヨーク発】

ユニセフは22日、初となる国際サミット『ガール・サミット』を、英国政府と共同で開催。このサミットは、女性性器切除(FGM/C)と児童婚の撲滅に向け一層の支援を結集させるものです。世界では、何百万人もの少女がこの2つの慣習の影響を受けています。

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女性性器切除(FGM/C)に関する統計(PDF)児童婚に関する統計(PDF)


ユニセフは、ガール・サミット開催に合わせ、女性性器切除(FGM/C)と児童婚に関する最新の統計を発表(“Female Genital Mutilation/Cutting: What might the future hold?”全6ページならびに“Ending Child Marriage Progress and prospects”全8ページ)。この発表によると、この30年でこれらの慣習を受ける割合はわずかに減少した一方で、これらの慣習が最も一般的な国々では、進展による削減規模は人口増加で相殺されることから、取り組みをさらに拡大する必要があることを指摘しています。

女の子を深く傷つける慣習

ユニセフ事務局長のアンソニー・レークは「女性性器切除(FGM/C)と児童婚は、深くそして永久に女の子たちを傷つけ、自身のことを決める権利や自らが持っている力を引き出す権利も否定します。これらの慣習は、女の子自身にとっても、また家族や社会にとっても、不利益なものです。女の子はものではありません。女の子たちには、自身の運命を決める権利があります。女の子が自分の意志で人生を歩むことができれば、みんながその恩恵を受けるのです」と述べました。

新たに発表されたデータでは、以下のことが明らかになりました。

■女性性器切除(FGM/C)が最も行われているアフリカと中東の29カ国では、1億3,000万人以上の女の子と女性が何らかの女性性器切除(FGM/C)を受けています
・女性性器切除(FGM/C)を受けた女の子は、心身への痛みを受けるばかりでなく、出血が続くほか、感染や不妊、そして死のリスクにさらされます

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© UNICEF/INDA2011-00300/Slezic 10歳年上の男性との結婚が決まっていた17歳の少女。支援を受け、結婚を取りやめることができた。(インド)

■児童婚は女性性器切除(FGM/C)より広く行われており、生涯にわたって影響を与え、貧困を招きます
・世界では、7億人以上の女性が子ども年齢(18歳未満)で結婚しており、そのうち3人にひとり以上、(約2億5,000万人)が、15歳未満で結婚しています

・18歳未満で結婚すると、学校を退学しやすくなり、家庭内で暴力にあう恐れが高まります
・10代前半の女の子は、20代の女性と比べ、妊娠中の合併症や出産で死亡する可能性が高くなります
・10代前半の女の子から生まれる赤ちゃんは、死産または生後1カ月以内に死亡する可能性が高まります

■30年前と比べると、現在10代である女の子のなかで、女性性器切除(FGM/C)を受ける可能性は約3分の2になりました
・ケニアとタンザニアでは、コミュニティでの取り組みと法律制定によって、30年前と比べ、その割合は3分の1と急激に減少したました
・中央アフリカ共和国とイラク、リベリア、ナイジェリアで、女性性器切除(FGM/C)を受ける割合は半減しました
・女性性器切除(FGM/C)に対する態度も変わってきており、最近の統計によると、女性性器切除 (FGM/C)が行われている国々でも、大多数の人がこの慣習を終わらせるべきと考えています
・一方で、社会からの強い圧力によって、この慣習を娘に受けさせようとする状況も続いています

■社会のあらゆる人たちによる、集中的かつ持続的な取り組みが行われなければ、何億人もの女の子がこれからも、全く不要で有害な慣習によって、深くそして長く傷つけられることになります
・この30年間での削減率が続けば、人口増加の影響により、18歳未満で結婚する女の子の人数は、現在と変わらず2050年時点で7億人以上のままで、女性性器切除(FGM/C)を受ける女の子は最大6,300万人となる見込みです
・削減率を倍にできれば、18歳未満で結婚する女の子は2030年までに5億7,000万人に、2050年までに4億5,000万人となり、女性性器切除(FGM/C)については、おおよそ現在のまま(1億3,000万人以上)となります
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© UNICEF/NYHQ2009-1469/Holt 女性性器切除を受けるように言われていた15歳の少女。学校で女性性器切除の危険性について教わっていたため、施術を避けることができた。(スーダン)


レーク事務局長は「今回の統計を受けて、取り組みを加速させなければならないことは明らかです。そして、これらの統計は単なる数字ではなく、一人ひとり存在する“人間”であることを忘れてはなりません。女性性器切除(FGM/C)と児童婚は世界的規模の問題である一方で、解決には地域に根差した取り組みが必要です。つまり、コミュニティや家族、女の子自身が、意識を変え、女性性器切除(FGM/C)や児童婚を強いる連鎖を断ち切るのです。統計に驚き、たじろいではいけません。この統計は、我々に2つの慣習への取り組みを強いているのです」と述べました。

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