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ウクライナ政府軍優勢、プーチンは、しばし「死んだフリ」 だが代理戦争は続く

東ウクライナで親ロシア分離主義者がマレーシア航空MH17便を誤って撃墜した事件で、ロシアのプーチン大統領は国際世論の面で守勢に立たされています。

もう戦争はイヤ!

そういう世論とはウラハラに、戦局は沈静化の兆候を見せていません。

むしろこの機に乗じて、今度はウクライナ政府軍がどんどん東ウクライナへと攻め込んでいます。

キエフでの大規模デモがきっかけで、前政権が倒れて以来、軍事的な立ち回りでは、ロシアならびに東ウクライナの親ロシア分離主義者たちがずっと一枚上でした。そしてクリミアは国民投票を経て、ロシアに寝返りました。

その間、ウクライナ政府軍はハチャメチャな統率で、有効な手をぜんぜん打ってこなかったわけですが、どうやら7月4日頃を境に、がぜん形勢が逆転しつつあります。

東ウクライナで最も重要な都市はスロビヤンスク、ドネツク、ルハンスクの三つです。しかしウクライナ政府軍の破竹の進軍で、親ロシア分離主義者は慌ててスロビヤンスクから撤退しました。

親ロシア分離主義者は退却しながら橋などのインフラストラクチャを破壊し、迫り来るウクライナ政府軍の速度を落とすため、時々、奇襲の反撃に出たりしています。

退却中の親ロシア分離主義者は、兵力を二つに分け、ドネツクとルハンスクの同胞と合流し、体制を立て直し、それらの都市に最後の砦を形成しつつあります。

だらしなかったウクライナ政府軍が、なぜ急にシャキッとしたか? ですが、地政学サイト、ストラトフォアの軍事アナリスト、ポール・フロイドは、アメリカがウクライナに送り込んだ軍事アドバイザーが、ツボを押さえたアドバイスをし、さらに電子諜報面で貴重な情報を提供していると指摘しています。

ウクライナ政府は当初指揮系統に混乱が見られたウクライナ政府軍を内務省の管轄に置き、見違えるように統率がとれるようになりました。

一方、去年の大規模デモの際にはカオス状態と化したキエフのウクライナ政府も、いまは政治的な統一がピシッと取れて、政府軍支援体制が出来上がっています。

ロシアは親ロシア分離主義者に武器などを提供し、支援してきましたが、ここへきて親ロシア分離主義者が劣勢になったことで、新たな巻き返し策を講ずる必要が出ています。

ひとつの方法は傭兵を送り込むことだと言われています。特にルハンスクは民間人が沢山住む大きな都市なので、かなりの犠牲者が出ると先述のポール・フロイドは指摘しています。

ロシアは去年の大規模デモの後、ウクライナとの国境に4万人もの兵隊を集結させましたが、その後、1千人に削減し、今、再び1万2千に増員しているそうです。

つまり東ウクライナでの親ロシア分離主義者とウクライナ政府軍との衝突は、代理戦争以外の何物でもないのです。そして、この代理戦争はMH17便の撃墜で、終わるどころか、これからエスカレートしようとしているのです。

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