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マレーシア機撃墜事件が導く世界のかたち

ウクライナ東部でマレーシア航空機が撃墜され、乗客乗員295名が死亡した事件が衝撃的なのは、届け出通りのルートを高度1万メートル超で飛行中の民間機が地対空ミサイルによって撃墜された、という点にある。

端的に言って、地対空ミサイルがかくも容易に発射できるのなら、兵器の拡散とともに安全な空域が世界中からなくなっていくのではないか、という危惧を抱かざるを得ない。

「ウクライナ・プラウダ」によると、ヤレマ検事総長はマレーシア機が17日に撃墜した後、「ブーク」や「S300」が義勇軍に奪取されたことは一度もないことを、ウクライナのポロシェンコ大統領に報告したという。
ヤレマ検事総長は、「民間機が撃墜された後、軍人たちは大統領に、テロリストが我々のミサイルシステム「ブーク」と「S300」を保有していないことを報告した。これらは奪取されていない。」と強調した。
(「ロシアの声」7月18日13時37分)

ちなみに、S300は発射後の噴出熱量が相当大きいので、米国の早期警戒衛星で位置がばれるはずだから、ブークが使われたという見方が優勢。

ウクライナはロシアが何らかの形で撃墜に関与した、と暗に批判しているが、ロシアは認めていない。

今後も国際政治の場で多くの不毛なやり取りがなされるだろう。

しかし、真の問題はブークのような最大射程が大きい迎撃ミサイルシステムが安易に使われたという事実で、このニュースは当然、世界中のテロリストが注視しているはずだから、世界に対する「人質効果」として選択肢に入れてくることは十分考えられる。

ブーク級のミサイルシステムが拡散すれば、世界の安全な空域が狭まる可能性がある。

また、テクノロジーの進歩による高性能兵器の小型化と情報の拡散、紛争地域の流動化が進展していけば、いずれ、世界の多くの地域、空域が危険域となるだろう。
こういうことはもっと遠い未来に起こるものと思っていたが、案外すぐにやってきそうだ。

となれば、安全域を限定した上で、もの凄くセキュリティレベルを高度にする。それで、他の地域は知りません。という傾向が強くなってくることが予想できる。

アメリカのゲーテッド・コミュニティのような地域が世界中に出来てくる、というイメージか。
個人的にはそんなところに住みたくもないが。

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