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「ヘイトスピーチ、恥ずかしい」「死刑執行の決断は非常に荷の重い仕事」谷垣法務大臣が講演

17日、外国特派員協会で行われた谷垣禎一法務大臣の講演では、外国メディアからヘイトスピーチ問題、死刑廃止論の問題についての質問が出た。本記事では、その質疑応答の部分をお届けする。【編集部:大谷広太】


ー移民は日本にとって重要な問題だと思いますが、ヘイトスピーチのようなことに対する法的な取り締まりについてはどうお考えでしょうか。また、日本への投資については、中国が投資家として一番重要になるかもしれません。今の反中的な雰囲気をどのようにしていい方向に持っていけば良いとお考えでしょうか。

谷垣大臣:ヘイトスピーチに関しましては、大変これは恥ずかしいことだと思っております。日本人はもっとおおらかな自信を持たなければならない。ああいうヘイトスピーチは、おおらかな自信を持つことができなくなっているということで、私は大変残念なことだと思っております。これに関してましては色々な啓発活動をしていくことは大事でございます。こういうことは許されることではないと、政府、閣僚、政治家としてあらゆる機会をとらえて発言をしていく必要があるかと思います。

それから法的措置につきましては、私は京都出身ですが、京都における活動につきまして裁判所は第一審、第二審ともにヘイトスピーチ活動の違法性を認める判決を出しました。
しかし、その取り締まり法規ということになりますと、場合によると、言論の自由、表現の自由との関係がないわけであはりません。ないわけではありませんので、どういう立法にしていくのか、相当な注意払わなければいけないと思います。

法務大臣は個別の判決に対して論評しないことになっておりますが、裁判所があのような判決が出されていることを十分に考慮して、色々な対策を講じる必要があると思います。

また、確かに今、中国との関係は、なんと言いますか、難しいことが多くなってきております。やはり我々は中国の隣国でありまして、簡単に移動してしまうことわけにはいかないわけでございます。

今の難しさの根本にございますのは、やはり中国が急速に経済力をつけ、成長してきております。そうしますと、そういうときには 過去の歴史を見ましても、その力に見合った秩序の見直しを求めていくことがやはりしばしばあるわけでして、秩序の見直しを求める方、求められる方に、双方に慎重な配慮が必要であろうと考えております。

日本も1945年に戦争に負けましてから高度経済成長を遂げた時は、日本自身としては相当に抑制しながら、日本の地位を踏まえて、改善を主張しましたが、全体的にはかなり抑制的にやってきたつもりでおります。

そういう中で、今の中国が自分の大きな力、成長に向けて秩序の見直しを主張されるのか、それを我々はどう受け止めるのか。お互いによく双方の考え方を踏まえながら理解を深めていくことが何よりも重要だと考えております。

-法務大臣の最も難しい仕事は、死刑執行のサインをするかしないかの責任を持つことだと思います。大臣は非常に繊細で思慮深い方だと思います。このような、誰も担いたいと思わないことを決定するとき、人として、どのような気持ちなのでしょうか。

また、過去数十年間、世界各国が死刑を廃止していっており、先進国で残っているのは日本とアメリカだけです。いますぐに死刑廃止にするのは難しいと思うが、長期的に見た時に、日本は死刑を廃止すると思いますか。


谷垣大臣:確かに、私の仕事で一番、何と言うんでしょうか、非常に荷の重い仕事であるということは私も率直に申し上げたいと思います。

それからご指摘のように、世界各国で死刑を廃止している。特にEUでは、加盟の条件として死刑をしないことを条件にしています。そういう世界の流れの中であることは私も十分承知しております。

ただ日本におきましては、死刑が必要か、あるいは必要でないか、法哲学上の議論も含めて、様々な議論が今までなされているところでおりますが、基本的に、国民の支持を受けている、死刑は必要だと考えている国民が多数を占めているのではないかと私は考えております。 従いまして、いつか日本が死刑を廃止するか、というお尋ねについては、これは先のことは見通せないんですが、私は近い将来に廃止していく可能性はあまり大きくないと思っております。

個別の死刑執行について申し上げることは、何と言うんでしょうか、当該の死刑囚、あるいはそのご家族、それから、あまり具体的に申し上げるということは、現に刑務所におられる方々の心理に非常に影響を与えるので、これまで極めて寡黙に対応して参りました。

ただひとつ申し上げられるのは、私は死刑執行を命じるときは、それに関する記録はできるだけ丁寧に読むように心がけております。多くの死刑囚の罪は憎むべきであります。しかし、そういう極めて残虐な犯罪を犯した人達の、特に子どもの頃を振り返って見てみますと、極めて不幸な生い立ちをした人が多い。幸せな家庭に育った人がそれだけ残虐な犯罪を犯すことはあまりないんだろうと私は思います。

そういう、不幸な生い立ちをした人達が凄惨な犯罪を犯している、ということをいつも考えざるを得ない、そんなことを思っております。

外国人労働者、会社法…谷垣法務大臣が海外メディア向けに取り組みを報告 - 講演の本編

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