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中央主導型政治にNOをつきつけた滋賀県知事選 - 水島さつき

久しぶりに明るい気持ちになりました。13日に投開票のあった滋賀県県知事選挙は、嘉田由紀子知事から後継指名を受けた前民主党衆議院議員の三日月大造氏が、与党推薦の元経済産官僚の小鑓隆史氏を破り初当選を果たしたからです。集団的自衛権行使容認の閣議決定の後の初の知事選挙ということで、私も注目をしていましたが、自民党の幹部らが次々と滋賀に入り、相当な選挙戦を繰り広げている、と聞いていたので、また今回も強大な力にやられてしまうのか…と正直後ろ向きな気持ちでした。与党推薦の候補者は、中央とのパイプの太さ、地域経済の活性化を前面に出し、再稼働の是非、集団的自衛権については、ほとんど触れることはなかったそうです。対する三日月候補者は、「滋賀のことは滋賀県民が決める。琵琶湖は一つしかない」と卒原発を訴え、中央主導型政治とは一線を画すことを明言。そして滋賀県民はその選択をしたのです。

 さて、滋賀在住の有権者の一人である知人に、今回の選挙戦での印象に残ったことを聞いてみました。今回、選挙期間中に県内数カ所で「タウンミーティング」が開かれたそうですが、彼も市民グループが開いた「政治カフェ」に参加。そこは、一方的に候補者や応援者の話を聞く講演会とは違って、直接候補者に質問を投げかけたり、話し合いができる場所だったそうです。そこに、三日月さんと嘉田さんがゲストとして参加。障害者の介助ヘルパーをしている彼は、「障害のある人もない人も共に暮らしやすい地域条例」についての考えを聞いてみたところ、三日月さんの返答の補足として、嘉田さんから、「こういった条例を通そうとすると、自民党議員から猛反発を受ける。県議会の半数以上が自民党なので、まずその構図を変えなくてはならない」と来春の地方選挙につながるような話にもなったそうです。また、女性知事としての経験から「県政における議員数の男女比の差が大きすぎる」と、「ジェンダー平等」の重要性についても語っていたそうです。

 次の県知事選挙は、福島と沖縄があります。そして来春には統一地方選挙があります。中央の暴走は、私たち一人一人の足元の政治から変えていくことでしか、止まらないのではないか。強大な力にひるむことなく地道に続けていくしかない、そんなことを考えさせてくれる滋賀県知事選挙でした。

(水島さつき)

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